AKB48は『恋チュン』を超える国民的ヒットを生み出せるか? 新曲『Green Flash』のポテンシャルを検証

参考:2015年3月2日~2015年3月8日のCDシングル週間ランキング(2015年3月16日付)

 今週のオリコンランキングはAKB48『Green Flash』が100.1万枚でダントツの1位。20作連続のミリオンセールス、2009年の『RIVER』から26作連続の首位獲得となった。シングルの連続首位は女性アーティストとしては浜崎あゆみを抜き新記録を達成、連続ミリオンセールスは自らが持つ歴代記録を更新した。

 AKB48にとっては、今作が2015年第一弾シングルとなる。今年12月に結成10周年を迎えるグループのアニバーサリーイヤーの華々しいスタートをきった形だ。

 では、今のAKB48の現状は果たしてどういうものなのか。このチャート分析連載でAKB48について書くのは久しぶりなので、メンバーの動向、総選挙や組閣、48Gグループの力関係など様々な要素は全部置いておいて、「楽曲の一般層への認知」という一点に絞って2014年のAKB48の歩みと今回のシングルを分析してみたい。

 まず2014年のAKB48の歩みについては、最初に結論を言うと、「恋するフォーチュンクッキー」を超える楽曲を送り出すことはできなかった――ということになる。シングル売り上げ成績以外のあらゆる指標がそれを証明している。2014年にリリースされたシングルは以下の通り。

『前しか向かねえ』(2月26日発売、初週109.1万枚)
『ラブラドール・レトリバー』(5月21日発売、初週166.2万枚)
『心のプラカード』(8月27日発売、初週100.6万枚)
『希望的リフレイン』(11月26日発売、初週113.0万枚)

 どれもミリオンセールスを達成している。しかし、iTunesチャートを見てみると、2014年のトップセラーにこれらの楽曲は登場せず、AKB48の楽曲で最も上位にランクしているのが16位の「恋するフォーチュンクッキー」だ(ちなみに2013年のiTUNES年間ランキングでは3位)。また、2014年のJOYSOUNDカラオケ総合ランキングでは1位の「Let It Go 〜ありのままで〜」に続く2位に「恋するフォーチュンクッキー」がランクイン。しかしTOP30位以内に2014年リリースの楽曲は登場しない。

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