>  > 関根青磁×生田真心、音楽クリエイター対談

『Music Factory Tokyo』スペシャルインタビュー

関根青磁×生田真心が語り合う、録音と編曲のコツ「少しのさじ加減で人を説得できる感覚も重要」

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関根青磁(左)と生田真心(右)。

 音楽を創る全ての人を応援したいという思いから生まれた、音楽作家・クリエイターのための音楽総合プラットフォーム『Music Factory Tokyo』が、2月9日と10日にスペシャルインタビュー2本を公開した。

 同サイトは、ニュースやインタビュー、コラムなどを配信し、知識や技術を広げる一助をするほか、クリエイター同士の交流の場を提供したり、セミナーやイベント、ライブの開催など様々なプロジェクトを提案して、未来のクリエイターたちをバックアップする目的で作られたもの。コンテンツの編集には、リアルサウンド編集部のある株式会社blueprintが携わっている。リアルサウンドでは、今回公開されたスペシャルインタビュー2本の前編を掲載。同記事では、
カニエ・ウェスト「Stronger」のレコーディングセッションに参加し、同楽曲でグラミー賞2008『ベスト・ラップ・アルバム賞』『ベスト・ラップ・ソロ・パフォーマンス賞』を受賞した関根青磁(以下、関根)と、AKB48の「フライングゲット」やAAAの「恋音と雨空」、Sexy Zoneの「男 never give up」などで編曲を務める、現代のJ-POPに欠かせない編曲家・生田真心(以下、生田)による対談を紹介したい。

――お二人がそれぞれの仕事を志したきっかけは?

関根:初めは、ただの音楽好きな少年として、高校時代に友人とアマチュアバンドでライブをやっているときにPAさんに「自分の音をこうして欲しい」と言いたい時に専門用語がわからず、悔しい思いをしたので「きちんと勉強したほうがいいのかな」と思うようになりました。当時組んでいたバンドもデビューは無理だなと思っていたのと同時に、レコーディングにも興味を持ち始めたので、専門学校に入ったというのが最初のきっかけですね。エンジニアはPAと違って名前のクレジットが残るのもいいなと思いました。

生田:僕は中学校、高校とバンドで演奏してましたが、その頃から制作することが好きで、カセットMTRを買って宅録を行っていました。その後、音楽の専門学校に進み、ギタープレイヤー科に入りました。学校を卒業したあとは、劇伴をやりはじめ、関西にある、ボアダムスなどのコアなバンドが集まるスタジオで周辺のバンドと交流を深めました。その後、劇伴の活動と平行して、彼らのサポートやトラックメイクの手伝いをするようになるなど、J-POPとは縁のないところから僕の音楽作家人生はスタートしました。

――なるほど。関根さんはいかがでしょうか。

関根:僕は、2年寄り道した後に専門学校に行っていたから、就職しなきゃいけないと意識がありました。「プロを目指すぞ」というよりは、「真面目にやらなければ」という気持ちでしたね。同級生は2歳下の学生が多く、学校のテストの点数が悪いと恥ずかしいなという気持ちもありました。

――生田さんはどのタイミングでJ-POPに携わりだしたのでしょうか。

生田:東京に出てきた当時は、今とは違う名前でコンペなどに参加していました。それがきっかけで「アレンジの仕事をやってみない?」と声をかけていただき、初めてお仕事させていただきました。そこから、アレンジの仕事に携わることが多くなり、現在までJ-POPを手掛け続けています。

――ありがとうございます。続いて、専門学校から就職という道を歩んだ関根さんにお聞きしたいのですが、会社という組織にいたからこそのメリット、デメリットはそれぞれどういうことがありましたか?

関根:僕は大手の会社のスタジオに行っていたので、同期の社員も多く所属していました。仲間も多かったですが、その分ライバルも多かったですね。仕事は個人といいますか、対人関係で回っていくことが多く、それが築けていない最初の頃はやりたい仕事ができなかったですね。会社が大きい分、色んな人間が関わるので、仕事関係の方と密接な関係になるのは大変でした。アシスタントのポジションは確保できていても、自分がエンジニアになるには壁があり、なかなか上へ上がれないというのがデメリットですかね。「どうやったらエンジニアになれるのかな」とずっと考えていました。

 メリットは大きいスタジオ故に、クラシックから演歌、ロック、ポップスまで、ありとあらゆるジャンルのレコーディングに参加することが出来、ホールレコーディングなども早い段階から経験する事ができたことです。基本的な楽器のマイクアレンジもだいたい見てきたので「こうすればいいな」と判断してマイキングができます。たまに、エンジニアでも見当違いなところを狙っている方がいますが、そういうのを目にすると、色々と見てこられてよかったと思いますね。

生田:そうですよね。ストリングスを録ると言っても、パッとできることでは無いですからね。どう考えても経験値がないとできない仕事だと思います。

関根:バイオリンとか近接マイクだけで狙う人を見ると「あ〜ぁ」って思いますね…(笑)。小さいスタジオでしか作業したことがないのかと思ってしまいます。大きい部屋では音の空気と流れを上手く捕まえることが大事ですからね。

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