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ターボ向後のマニアック音楽シーン探訪

テイラー・スウィフトこそは次世代アイドルの雛形? その正しき「少女マンガ性」を紐解く

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 アメリカで新アルバム『1989』の初週売り上げが過去10年で最高を記録し、名実ともに洋楽トップアーティストに君臨したテイラー・スウィフト。2015年5月には来日公演が決定し、日本でも注目度が高まっている。

 全盛期のマイケルジャクソンやマドンナにも引けをとらない人気の過熱に合わせて、映画『ブルースブラザーズ』やエディー・マーフィーといった人気者を生み出し、唯一無比のお笑い番組として今なおアメリカのTV界で高い視聴率を誇る『サタデーナイトライブ』にて、あるコントが放映された。

 タイトルは、「スウィフタミン 出かけるときは忘れずに…」。

 車の中、カーステレオでFM放送を聴いている男が、流れてくる曲の素晴らしさに感動して涙を流すと、そこへDJの声が。「いやー最高! テイラー・スウィフトの最新曲をお届けしました!」すると突然、謎の発作が男を襲う。「うぅ、嘘だ! オレがテイラー・スウィフトの曲なんかで感動するわけがない。でもこの胸の痛みは、涙腺を直撃するこの感動はなんなんだ!?」そんな、今にも死にそうな体の男のもとへ医師が登場、あるクスリを飲ませようとする。「アナタにも症状が出ましたね。これが今、全米を襲う彼女の曲の素晴らしさを素直に受け止められないサブカル&ヒップな人達を襲う『アンチ・テイラー病』です。でも大丈夫! このスウィフタミンを飲めば、アナタも自分の心のホントウの声に従えるようになれるのです……」

 このシニカルなコントは大好評を博し、テイラー自身もTwitterで「アンチ・テイラー病にはスウィフタミン…効きます」とTweetし、大きな話題となった。いまや社会現象といえるほどに彼女の人気は高まっているが、その魅力の本質はどこにあるのだろうか。

 日本では人気番組だった『テラスハウス』のオープニングテーマとして、テイラーの楽曲「WE ARE NEVER EVER GETTING BACK TOGETHER~私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない」が使用されて人気に火が付いた形だが、本国アメリカにおいて彼女がポップスターになっていく過程はかなり異例のものだった。

 幼少時から「カントリーミュージックなんかが好きなちょっと変な奴」としていじめられていたというテイラー・スウィフトは、大手のレコードメーカーにデモテープを送り続けるが惨敗。しかしカントリーミュージックの本場ナッシュビルでその頭角を現し、若干14歳でソングライターとしてデビュー。出来たばかりの地方インディーレコード会社「Big Machine」とようやくアーティスト契約を結ぶ事になる。

 そして、16歳の女の子のつたない恋愛感が爆発したような歌詞と、大胆にも彼女が敬愛するカントリーシンガーの名前をタイトルにしたデビューシングル『Tim McGraw』と、1stアルバム『TAYLOR SWIFT』をリリース。彼女は当時、全盛期だったMY SPACEでのセルフプロモーションと、海外では「MEET&GREET」と呼ばれる、いわゆる「接触系」の販促イベントを全米で地道に展開。その甲斐あって、カントリーシーンではチャートのトップに躍り出た。だが、彼女の人気を決定づけたのはなんといってもミュージックビデオ。いまどきの美少女がカントリーを、それもナッシュビルという地方でやっているという事実は、多くのリスナーの関心を引いた。日本でいうと、ちょうどドラマ「あまちゃん」のようなイメージで、「可愛い過ぎる地方アイドル」として次第に認知されていったのだ。

      

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