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ビヨンセ、大いに語る――家族愛から生まれた最新作秘話、そして音楽ビジネス変革への意志

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iTunesで先行配信された『BEYONCÉ』の日本盤は、2月12日にリリースされることが決定している。

 およそ2年半ぶりとなるビヨンセの最新アルバム『BEYONCÉ』が数々の記録を樹立した。事前告知が何もないまま昨年の12月13日午前12時01分に世界同時でiTunes独占先行配信が開始され、発売からわずか3日間で83万枚を売り上げiTunes Storeの新記録を達成。本国アメリカでは初週だけで62万枚を記録し全米ビルボードチャートで堂々の初登場1位を獲得。ソロになってから発表した 5 枚のアルバムすべてがチャート 1 位を獲得したビヨンセは、女性アーティストとしては唯一「デビューから 5 作連続 1 位を獲得」という快挙を成し遂げたアーティストとなった。また世界104カ国のチャートでも1位を獲得しており、数々の成功を手にしてきたビヨンセのキャリアの中でも、これまで以上に華々しいスタートを切った作品となった。

 今作が話題となっているのは突発的なリリースタイミングや「デビューから 5 作連続 1 位」という記録だけが理由ではない。セルフタイトルがつけられていることからもわかる通り、アルバム内容自体がビヨンセ自身にとっても転機となるような強い想いや人生観、固い決意に満ちたものに仕上がっているからだ。彼女は今回のアルバムに「不完全性の中に美しさを見つけること」というメッセージを込めたという。これまで華々しいキャリアを描き数々の賞や記録、名声や地位を獲得する中で、彼女が理解した「本当に大切なこと」とは何か。

 彼女はFacebookなどで公開された最新インタビューで以下のように語っている。「今まで必死に頑張って多くの賞を手に入れてきたし、それらを手にするため誰よりも努力をしてきたつもり。でもそうやって手にした賞のどれもが、旦那の目を見つめたり、娘と触れ合っている時の感情に勝るものではないわ。誰かに尊重されているという実感や、ステージに立って人々の人生に影響を与えていることを実感している瞬間に勝るものではないの。大切なのはそういうもの。いま私が追い求めているのはそういうものなの」。他人の目を気にして自分自身を「完全なもの」として演じることよりも、ありのままの自分でいるなかで見つけることのできる「美しさ」。それこそが彼女の思うようになった「本当に大切なこと」であり、そういう彼女の感性や想いが大きく反映されたアルバム、それが今作「BEYONCÉ」なのである。

 そして今作のもうひとつ大きな特徴、それは新曲14トラックに加え17 本 のビデオによる「ビジュアル・アルバム」に仕上がっている点だ。アルバムのリリースに先立ってヒューストン、ニューヨーク、パリ、シドニー、リオデジャネイロと、世界各地で撮影された17 本の美しく刺激的なビデオ。メッセージ性の強いビデオも収録される一方、ビヨンセの頭の中にある官能のファンタジーを映像化したビデオも収録されている。そこには夫であるジェイ・Zや娘のブルー・アイヴィー、妹のソランジュに加えファレル・ウィリアムス、ケリー・ローランド、ミッシェル・ウィリアムズ、また今をときめくモデルのシャネル・イマン、ジョーダ ン・ダン、ジョアン・スモールズなど豪華出演者が登場して華を添えている。

 今回のアルバムを「ビジュアル・アルバム」に仕上げた意図についてビヨンセはこう語る。「最近、みんなの音楽との接し方が変わってきていると思うの。今ではみんな iPod に入っている曲を少しずつ聴くだけで、一枚 のアルバムにしっかりと時間を費やすことはほとんどなくなってしまったわ。ちょっとした刺激を求めてシングルばかり。わたしはこのアルバムをひとつの完成した作品として作り上げたかった。それが今のポップ・ミュージックから失われてしまっていると思うから。10 秒足らずのミ ュージッククリップじゃなくて、アルバムの全体像を見て欲しい。だからこのアルバムを1本の映画として、そして体験として作り上げていこうと思ったの」。そこには音楽配信全盛の時代、曲のバラ売りが当たり前となった時代に、アルバムという「作品」を届けたいと思うアーティスト、ビヨンセの想いが込められているのだ。

     
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