KAT-TUNはなぜピンチに強い? トラブルも追い風に変えるチームワーク力

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2013年は大きな転機の年となったKAT-TUN。

 KAT-TUNにとって2013年は、コンサートツアーの中止や冠番組の終了により、グループとしての活動が滞りがちになり、解散説が流れたほか、メンバー田中聖がジャニーズ事務所としては異例の「専属契約解除」となるなど、なにかと厳しい状況だった。にも関わらず、田中聖脱退後のアルバム『楔-kusabi-』は、初週売り上げが16.8万枚で、前作『CHAIN』(2012年2月発売)の 11.0万枚を上回る好セールスを記録している。

 最近では、1月2~4日に開催されたファンミーティング『新春勝詣』にて、メンバーの亀梨和也がファンにキスをしたとして物議を醸すなどしているが、同グループはいったいなぜ、度重なる騒動があってもその人気を失わないのだろうか。

 ジャニーズに詳しい芸能ライターのジャニ子氏は、KAT-TUNの強みを次のように分析する。

「KAT-TUNはもともと、嵐やV6といったほかのグループと異なり、不良っぽさを売りにしてきたグループです。ファンも『一度仲間になったら裏切らない』のような美学を持った方が多いですし、ちょっとやそっとヤンチャしたぐらいで幻滅したりすることはありません。また、最近のジャニーズでは嵐のファンを『アラシック』と呼んだり、Sexy Zoneのファンを『セクシーガール』と呼んだりする文化が根付いていますが、ファンを自主的に『ハイフン』と呼び始めたのは彼らが最初。実はファンに対するアプローチが濃厚なグループでもあるんです。だからこそ、彼らがピンチになると、ファンは『絆が試されている』と捉え、より熱心に応援するのではないでしょうか」

 また、2013年末に行った単独カウントダウンコンサートは、KAT-TUNとファンの絆を再確認するうえでも重要だったという。

「KAT-TUNのパフォーマンスの特色は、田中聖さんによるラップによるところが大きかったです。彼が発する“オラオラ感”は、ほかのジャニーズグループにはない魅力でした。そのため、4人になった新生KAT-TUNが、どこまでそのイメージを保てるか心配でしたが、年末の単独コンサートではチームワークに磨きを掛け、見事に4人でのステージを成功させました。田中さんが抜けてしまったのは残念なことですが、メンバーにとっても、ファンにとっても、KAT-TUNの健在ぶりを確認できるきっかけになったのではないかと思います」

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