年間1,000本超の映画、どのスクリーンでいつ流す? 上映スケジュール自動作成システムの事例

オーエムネットワークは、映画館における上映スケジュール自動作成システムの開発事例を公開した。スクリーン・時間・作品の組み合わせを数理最適化技術によって導き出す仕組みで、編成業務の効率化を図るものとなる。
近年、映画の公開本数は増加傾向にある。2000年代前半には年間約550〜650本程度で推移していたが、デジタル化の進展により増加し、現在では年間1,000本を超える水準が定着しているという。2024年には日本映画685本、外国映画505本、合計約1,190本が公開されており、限られたスクリーンで多数の作品をどう上映するかという判断は年々難易度を増している。また、外国映画の公開本数が減少する一方で日本映画の比重が高まるなど、編成バランスにも変化が生じているとのことだ。
映画館の上映計画は、作品の上映時間、スクリーンごとの条件、清掃・入替時間、動員実績や収益性といった複数の要素を同時に調整する必要がある。膨大なパターンを検討しなければならず、従来は熟練者の経験に依存していたという。
今回公開された事例は、4年以上前に開発されたシステムをもとにしたもの。「会場・時間・コンテンツ」を同時に扱う最適化モデルを構築している点が特徴で、上映情報・設備情報・実績データを統合したうえで、上映間隔や上映回数、設備制約といった現場ルールを数理モデルとして定式化。膨大な組み合わせの中から最適な上映計画を高速で算出する仕組みとなっている。最終的な判断は人が行う設計で、最小限の調整で運用可能だという。

導入効果として、作業時間が数時間から約1時間に短縮されたほか、業務負荷の削減、属人化の解消、運用の標準化が挙げられている。同社は、この技術が映画業界に限らず、イベント開催計画や人員シフト作成、生産計画・配送計画など、複雑な業務に幅広く応用可能だとしている。























