ブラウザで“宇宙の渋滞”を体感 スペースデータ、宇宙監視AI「SpaceBrain」公開
スペースデータは6月22日、衛星・スペースデブリ・小惑星・宇宙天気などを統合監視する宇宙AIプラットフォーム「SpaceBrain」を公開した。デモ環境「spacebrain.org」を誰でも操作できる。
背景には、人工衛星の急増とスペースデブリ(宇宙ごみ)の増加がある。これまで衛星の位置やデブリの接近、宇宙天気といった情報は別々のツールで管理され、全体を見渡す「宇宙の地図」が存在しなかった。SpaceBrainは、それらを一画面にまとめ、いつ・どこで・どの物体が危険に近づくのかをひと目で把握できるようにするのが狙いだ。
デモでは、自転する地球の周囲に軌道上の物体が点で表示される。ドラッグで回し、点をクリックすればISSなどの名称と高度が表示。右側には衛星ペアの最接近距離や衝突確率を並べた「衝突監視」リストや、低軌道の混雑度を示す指標が並ぶ。なお表示データは公開カタログを模した合成データで、実観測ではない。
SpaceBrainは、用途や組織ごとに分断されがちな宇宙状況の情報を一つの基盤に統合し、AIで監視・分析・予測する構想。個人・教育・非営利は無償で、一部ソースコードもGitHubで公開する。今後は分析・予測、自律運用へと段階的に拡張し、2029年に地球接近する小惑星アポフィスへの対応など惑星防衛も視野に入れる。代表は、メタップス創業者としても知られる佐藤航陽氏。