『Weekly Virtual News』(2026年5月26日号)
ななしいんくから5名の新人V、Brave groupはSBIの“戦略的提携”を協議 気になるバーチャル業界のニュースたち

VTuber、XR技術、メタバース――様々な“バーチャル”に関するトピックは、日々多く生まれている。企業による巨大な施策から、個人によるマイクロだが熱気あふれる取り組みまで、その規模は様々だ。
連載「Weekly Virtual News」では、一週間のうちに起きた“バーチャル業界”に関連する様々な話題をピックアップ。ニュースとして紹介するだけでなく、筆者の独断と興味関心からフックアップしたいトピックも取り上げる。
ななしいんくから新人5人+1人がデビュー
2018年から(形態を変えつつ)続く老舗VTuberプロダクション「ななしいんく」から、アズリ、緑青くれは、ここ・じぇす汰、汐鳴みりね、漆瀬レイの5名がデビューした。
5月23日にリレー形式で初配信が行われた。同日にはさらに追加メンバーとして、ぴかまる NS-PT01のデビューも告知され、一気に6人がななしいんくからデビューした形だ。
ちなみに、緑青くれはは個人勢VTuberからの所属転向となる。こうしたスタイルも受け入れるところが「ななしいんく」らしい。デビュー後の動向も比較的自由度が高く、伸び伸びとタレントが活動している「ななしいんく」で、6名の新人がどんな活動を展開していくか和やかな気持ちで見守りたい。
月白累出演のVRChatライブが、『レインダンス映画祭』へ
VEE所属のバーチャルアーティスト・月白累が出演するVRChatライブ『Project [ latent ] // archive_』が、イギリスのインディペンデント映画祭『レインダンス映画祭』のXR作品部門「Raindance Immersive 2026」に選出された。
本作は、3月15日にVRChat上で行われたリアルタイムライブ『latent』を、アーカイブコンテンツとして再構成したもの。制作はVRChatライブの実績豊富なMIGIRI。4月の上映時は複数のインスタンス(≒会場)で観覧できたこともあり、同時接続数は6,500程度を記録している。
シンプルにまとめると「バーチャルアーティストのVRChatライブ」なのだが、月白累は「デジタル越しでなければ観測できない」という設定を有するのが大きなポイントだ。つまり、彼女のVRChatライブは“存在を観測されるためのイニシエーション”でもある。これを観客も同様にデジタルな存在として観覧できるのも興味深いところだ。
VTuberの特性をよく活かした本コンテンツは、「Raindance Immersive 2026」選出に合わせて、6月13日に再公演が行われる。Q&Aセッションも予定されているので、気になる人は「Raindance Immersive」のVRChatグループに加入しておこう。
Brave groupとSBIホールディングスが戦略的提携を協議
ぶいすぽっ!やRIOT MUSICなどを展開するBrave groupが、SBIホールディングスとの戦略的提携に向けた協議・検討を開始した。Brave groupの資本構成の安定化を目的としており、将来的にはSBIグループによる資本参加も視野に入れている。(参考:https://bravegroup.co.jp/news/11596/)
SBIホールディングスは傘下企業としてSBIネオメディアホールディングス(SBI NMH)を設立後、カルチュア・エンタテインメント グループなどをはじめとした企業の加入を進めつつ、eスポーツチーム「SBI e-Sports」や、同チーム所属VTuber・春水レイなども展開。潜在的な親和性が見込まれる企業ではある。
なお、5月19日にはアニメ企画制作会社・ツインエンジンとの資本業務提携に向けた基本合意も発表された。こちらはNetflix発の話題作『超かぐや姫!』の制作元。インターネットを中心に大きな話題を呼ぶ存在へと、SBIホールディングスが接近し始めている……と見て取れるかもしれない。今後の業界動向につながり得る動きとして注視したい。
クラスター、3D空間自動生成技術の特許を取得
メタバースプラットフォーム「cluster」を運営するクラスター株式会社が、3D空間自動生成技術の特許を取得した。
【💡特許取得のお知らせ📷】
「見るだけの3D」から「入って動かせる3D」へクラスター、3D空間自動生成技術の特許を取得
BIM・CAD・PLATEAU・点群データから3D空間を数十分で生成、さらに「動き」や「質感」も自動で付与~▽詳細はこちら▽https://t.co/eyRubHKQoY
— クラスター株式会社【公式】 (@cluster_corp) May 20, 2026
BIM、CAD、PLATEAU 3D都市モデル、LiDAR点群、3D Gaussian Splattingなど、様々なデータからAIがオブジェクトの種類を自動判定し、動作や質感を反映した3D空間を生成する技術だという。
想定されるユースケースは、建設会社の施主向けプレゼンテーションや工場・倉庫の安全教育など、to B領域が中心。今後は月額制サービスとしての提供も予定しているという。直近はto B領域の成果が目立つクラスターだが、この軸を強化し、to B事業の安定化を図っていく一手となるだろうか。
Activ8がバーチャルタレント向けサービス「AIAI」の試験運用を開始
キズナアイのプロデュースで知られるActiv8が興味深い事業を始めた。株式会社ブートストラップとの合同によるバーチャルタレント向けのリアルイベントプラットフォーム「AIAI(アイアイ)」だ。5月23日からは試験運用を開始する。
株式会社ブートストラップ とActiv8株式会社が合同で始めるプラットフォーム AIAIのプレスリリースが公開されました。
本日、秋葉原にて開催される #超メタフェス2026 にて出展中です。https://t.co/XQXegAZMxw
— AIAI (@aiai_s_com) May 23, 2026
わかりやすく内容をまとめると、「AIAI」はバーチャルタレントのリアルイベントを低いハードルで実施につなげるためのサービス。特徴的なのは最小5名規模のイベントから対応するところと、前金なしでスタートできる点か。気軽かつミニマムな需要でも、会場・技術スタッフの手配、チケット販売、当日運営までをワンストップで支援するという。
試験運用では、大型有機ELモニターを設置した専用スペースを活用し、一部タレントへのクローズド提供からスタート。フィードバックを経て2026年夏頃の正式リリースを目指すようだ。





















