『機動新世紀ガンダムX』ガロード&ティファがVTuber化? ライダー俳優のVRライブなど、続々登場するバーチャル活用事例

VTuber、XR技術、メタバース――様々な“バーチャル”に関するトピックは、日々多く生まれている。企業による巨大な施策から、個人によるマイクロだが熱気あふれる取り組みまで、その規模は様々だ。
連載「Weekly Virtual News」では、一週間のうちに起きた“バーチャル”に関連する様々な話題をピックアップ。ニュースとして紹介するだけでなく、筆者の独断と興味関心からフックアップしたいトピックも取り上げる。
カバー、新プロジェクト始動 練習生とディレクターがデビューを目指す
ホロライブ運営でおなじみのカバー株式会社が、新たなタレント育成プロジェクト「mekPark」を5月8日に始動した。
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VTuber練習生プロジェクト「mekPark」始動!
\カバーが送る新プロジェクト🎉
ディレクターと練習生が協力して、昇格を目指すプロジェクトです。🔽詳細はコチラhttps://t.co/Da17OntAqW
🔽特設ページはコチラhttps://t.co/zMmPfpgm0y#mekpark pic.twitter.com/feT2Vlptzw
— mekPark (@mekParkOfficial) May 8, 2026
「mekPark」は、練習生3名とディレクター1名が1つのユニットを組み、最長で2年間の活動を通してタレントデビューを目指すという企画。才能が認められれば早期デビューとなるが、認められなければデビューの道は閉ざされる。
いくつかの審査基準でデビューまでの判定が決められるようだが、ここにはアプリ「ホロプラス」によるファンの支持も含まれており、特に大きな審査基準となるようだ。ある意味では「アイドルマスター」的、より具体例を挙げるならば正式デビュー前の「vα-liv」を彷彿とさせる。新機軸のプロジェクトを打ち出すカバーがどこを目指すかは要注視といったところか。
『機動新世紀ガンダムX』30周年番組に、メインキャラの3Dモデルが登場
ガンダムシリーズのひとつ『機動新世紀ガンダムX』が30周年を迎えた。宇宙世紀を舞台としないガンダムシリーズで、現在も根強いファンがいる一作だ。
そして同作の30周年記念番組として、YouTube「ガンダムチャンネル」で「アフターウォーのその後はどう?」という動画シリーズがスタートした。
メインキャラクターのガロード・ランを担当した高木渉、ティファ・アディール役のかないみかが出演し、番組について語り合う内容だが、ここでは3Dモデルのガロード・ランとティファ・アディールが登場、会話劇が繰り広げられた。各3Dモデルは、それぞれの担当声優ごとにWebカメラベースのトラッキングで動かされているようで、これを利用した寸劇も披露されている。
いわばVTuber的な運用だが、簡易的な「作品の新規映像コンテンツ」を生み出す装置として捉えると、この技術のユースケースはもう少し広まりそうだ。なお、「アフターウォーのその後はどう?」は全12回の配信を予定している。
「FIRST STAGE PRODUCTION」国内展開終了 グリーグループの動向やいかに
グリーグループのREALITY Studios株式会社が運営してきたVTuber事務所「FIRST STAGE PRODUCTION」が、6月30日に国内向けプロジェクトを終了すると発表した。現所属タレントのうち9名が活動を継続し、残る7名は活動終了を予定している。
【お知らせ】
2022年の始動より約4年。
「FIRST STAGE PRODUCTION」を愛してくださった全ての皆様へ。この度、2026年6月30日をもちまして国内プロジェクトを終了し、メンバーはそれぞれの次なるステージへ進む決断をいたしました。… pic.twitter.com/1ifniTBzUJ
— FIRST STAGE PRODUCTION (@1stpro_official) May 5, 2026
新興事務所としては比較的注目度が高く、業界のニューフェイスとして期待されていたところではあったが、このタイミングでクロージングへと向かう。なお、グリーグループは先日、REALITY Studios株式会社を通してBrave groupへ追加出資を行い、筆頭株主となったばかり。連動した動きとは明言されていないが、組織再編の動きとは見て取れるだろうか。
えのぐ、VEXZの新規事務所へ移籍 スタジオ喪失から新たな活動の地を模索
VTuber/バーチャルアイドルシーンの黎明期から駆け抜けてきたVRアイドル「えのぐ」が、株式会社VEXZ(旧:バーチャルエイベックス)の新規プロダクション「AceeeZ」への移籍を発表した。
VRアイドル「えのぐ」
株式会社VEXZへの移籍に関するお知らせ #えのぐ pic.twitter.com/JLCQYxpoNz— えのぐ / enogu (@rbc_geino) May 10, 2026
事の発端は、これまで「えのぐ」が利用してきたスタジオの利用価格が高騰化していることにある。引き続きの利用は困難と判断した上で、今後の活動継続に向けた道を模索していた中、これまでバーチャルアイドルフェス「Life Like a live!」で関係値を築いていたであろうVEXZが手を差し伸べる形となった。えのぐ合同会社が有する権利や事業の処遇は協議中とのことだが、「えのぐ」自身のプロデュース権は「えのぐ」が保持する形になるという。
♠️♣️#AceeeZ♥️♦️
「全員、切り札。」
VEXZ(@VEXZ_Inc)が送る新世代のVTuberプロダクション「AceeeZ(エーシーズ)」。【ACE】
まりなす、LiLYPSE、アイデス、現想少女らぶぱにっ!、スーパー・アブソリュート・デス子、プルートイド。【JOKER】
ぶいごま、綺羅星ぺんた、VJ KOO、えのぐ。 pic.twitter.com/Nn1rnQoEMl— AceeeZ / エーシーズ (@AceeeZ_VEXZ) May 10, 2026
なお、「AceeeZ」にはVEXZでこれまで活動してきた「まりなす」や「LiLYPSE」のほか、直近で新規デビューに至ったタレントや、ぶいごま(後藤真希)や綺羅星ぺんた(足太ぺんた)といった著名人のバーチャル活動名義なども属する。先日にはDJ KOOがVTuber名義「VJ KOO」を獲得したが、こちらもVEXZ所属だ。バーチャルエイベックス時代から数えれば長く事業が継続しているVEXZだが、ここにきて一気に彩り豊かになりつつある。今後の展開に注目だ。
「ゲームさんぽ」がVRChatを特集 中村佳穂と音楽文化に触れる
専門家とともにゲームをプレイし、専門的な知見でゲームを深堀りしていくゲーム実況企画「ゲームさんぽ」が、『VRChat』を特集した。『竜とそばかすの姫』で主演と主題歌を担当したシンガーソングライター・中村佳穂とともに、『VRChat』の音楽文化を掘り下げる内容となっている。
動画は全2本。前編では、様々なワールドを散策しながら「空間と音楽」をテーマに考察を展開していく。中村佳穂がワールドに合わせてBGMを即興演奏したり、偶然再会した大学の後輩・isagenとセッションを行ったりする場面もあり、『VRChat』を舞台にした音あそびが繰り広げられている。
後編では、『VRChat』の路上ライブシーンをフィーチャー。路上演奏に特化したワールド「新宿ライブストリーム」を中心に、多種多様な音楽パフォーマーの姿を捉えている。さながら現実の新宿駅前のような光景は、『VRChat』では長く息づくカルチャーのひとつ。動画では簡易インタビューも交えて、そうしたパフォーマーの姿を捉えている。
直近では『超かぐや姫!』のライブや、キタニタツヤの『VRChat』撮影MVにより、『VRChat』の音楽文化に興味を持つ人が増えている印象だ。「VRChatでは音楽がどう定着しているのだろう」と気になった人にとって、この動画はイントロダクションにぴったりと言えるものに仕上がっている。オススメの動画だ。
俳優・井上正大がVRChat音楽ライブを開催 トラブル続きの初舞台の行方
『仮面ライダーディケイド』で主演をつとめた俳優・井上正大が、5月10日に『VRChat』で初の音楽ライブを開催した。
5/9.10 「井上正大ライブサポート、クリエイターインスタンス」
もう一つの本編。僕らが作っているVRCライブは、最強クリエイター達によって作られている。
そんな最強クリエイター達と一緒に観るインスタンスを当日作ります。そう、これはもう一つの本編!もうひとつの“入口”を用意する。… pic.twitter.com/9ViajunfwM
— 井上正大 (@MAAAAAAAASAHIRO) May 2, 2026
開催方式は「複数インスタンス(空間)へのアバター/声の同時配信」。1つの空間に80人の収容上限が存在する『VRChat』の弱点へ対抗するスタイルであり、当日には60人上限の会場が29個展開。参加人数総数は1000人超のライブになったようだ。
筆者も現地参加したが、猛烈なまでの空間演出と、井上正大本人のパフォーマンスが合わさり、非常に熱いライブとなった。一方、本来は5月9日と10日の2日開催だったものが、9日はシステム上のトラブルにより開催中止。10日も調整を重ねた末に2時間押しの開催となり、アフターも含めると明け方近くまで続くイベントとなった。
課題は山積みではあるが、来場者への手厚いサービスを行う井上正大の姿も含めて、ポジティブな感想を寄せる参加者も少なくない。『VRChat』への個人的な興味から出発し、その過程で出会ったクリエイターとともに生み出した“手作りのライブ”と捉えれば、文化に寄り添った第一歩と見ることもできるだろう。真価を問われるのはここからだが、どんなものを生み出すか個人的には注目していきたい。























