Galaxyを最高のオーディオプレイヤーに――『Galaxy Buds4 Pro』で味わう高音質体験

一昔前と違って、今ではAndroid端末の人気や魅力が浸透してきた日本。Androidスマホの中でも代表的なブランドのひとつにSamsung(サムスン)の「Galaxy」シリーズが挙げられるが、そんなGalaxyから本体と合わせて使う相棒に相応しいイヤホンが登場していることをご存じだろうか。
今回は、Samsungが2026年に発売開始したフラッグシップモデル『Galaxy Buds4 Pro』を実際にレビューしてみた。スタイリッシュなデザインやノイズキャンセリング機能もさることながら、Galaxyデバイスとの高い互換性を感じることができた。

進化した耐久性と洗練されたメタルボディ
アルミの質感を活かした直線を基調とするブレードデザインは、「できる大人」を感じさせる都会的でスタイリッシュな印象。耳に装着した際の収まりも良く、膨大な耳形状データをシミュレートして設計されているため、長時間つけていても圧迫感をほとんど感じない。

また、前作のIP53から進化したIP57の防水・防塵性能を完備。水深1mに30分間沈めても耐えられるレベルなため、移動中の不意な雨や運動時の汗も気にならず、どんな場面でも使いやすい仕様となっている。

人によって評価の分かれそうな「ピンチコントロール」機能
また新デザインに伴って刷新された「操作性」は注目ポイント。ワイヤレスイヤホンを使用する中で、耳のフィット感を直そうとした際や、髪をかきあげた際に意図せず曲が止まってしまう「タッチセンサーの誤作動」にストレスを感じた経験がある方も多いだろう。多くの他社製イヤホンが指の腹で触れるタッチパネルを採用する中、本機はブレード部分をつまんで操作する「ピンチコントロール」を採用。

1クリックで再生/停止、2クリックで次の曲や動画の再生、3クリックで前の曲や動画の再生、長押しでノイズキャンセリングと自然音取り込みの切り替えが可能となっている。指先でつまむたびにカチッと確かなクリック感があるため、「操作できたかわかりにくい」「触れていないのに反応した」といったタッチ式特有のモヤモヤが起きにくくなっている。
また、ブレード部分を上下にスワイプしての音量調整となっているが、こちらは一度のスワイプで1メモリのみ変化するため、思い通りの音量にする場合は何回もスワイプする必要があり、スマホで調節した方が早いと感じてしまった。誤操作は起きづらいが、直感で操作しやすいものではないため人によって評価の分かれる仕様となりそうだ。
Galaxy接続の真髄であるハイレゾ音源再生を体験
気になる音質は、低音用の新設計なワイドウーファーと高音用のツイーターといった高度な2wayスピーカーを搭載し、それぞれに専用アンプがあるため低音から高音までバランスの取れたものとなっている。特にスピーカーの振動面積を前モデル比で約20%拡大したウーファーにより低音がどっしりとしており、藤井 風が好きな筆者にとっては満足感の高い音となっていた。高音はくっきりとした印象で聞きやすくはあるのだが、長時間聞いていると疲れやすく感じたのが少し惜しかった。

また、本機の最大の特徴は、接続するデバイスによってその「表情」が劇的に変化する点だ。本機は、独自の最新コーデックに対応しており、Galaxy端末との接続時に限り、最大24bit/96kHzのハイレゾ音源再生(SSC-UHQ)が可能。これは、従来の規格では削ぎ落とされていた微細な音の情報をより忠実に再現できることを意味しており、Galaxyデバイスに接続した際とそうでないデバイスに接続した際との音質の差は歴然だった。
- 左側の一番下にある「音質とエフェクト」を押し、真ん中の画像の高度な音質オプションを選択。 すると右側の画像の画面になるので、2つのボタンをオンにする
実際に『Galaxy S26』と接続して楽曲を聴いてみると、ベースの沈み込みやボーカルの繊細なニュアンスや高域の伸びもクリアに聞こえる。他社製のスマートフォンで再生した時と比較すると、明らかに音の輪郭がはっきりし、空間の広がりがより豊かに感じられた。
また、Galaxyデバイスと接続すると設定からイコライザーが調節でき自分の好みにできるほか、3DオーディオもONにできるので動画再生時の没入感や臨場感も上がる。これらの設定はGalaxyユーザーであれば欠かさずに行っておきたいところだ。
違和感のないアダプティブ機能とハンズフリーを可能としたGalaxy AI連携
ノイズキャンセリング性能については、飛行機を使うこともあったがエンジン音もほとんど気にならないレベルの遮断性となっていた。周囲の騒音をAIが解析する「Adaptive Noise Control」により、周囲の音に応じて自動的にモードを切り替える「最適化」モードも搭載。周囲の音の取り込みも非常に自然で、ノイズキャンセリングから切り替わるタイミングも聞いていたオーディオが止まることや聞きにくくなることもなかった。これにより飛行機の搭乗時もエンジン音は気にならないが、CAの呼びかけなどはしっかりと聞くことができた。加えてGalaxyユーザーは設定から周囲の音の取り込みやノイズキャンセリングの強度の設定が可能となっている。
そのほかにもGalaxyとの接続によって、Galaxy AIとの連携機能としてスマホからではなく『Galaxy Buds4 Pro』からリアルタイムで音声を翻訳し通訳してくれる機能や声だけでAIアシスタントの「Bixby」などを呼び出せる機能、首を縦や横に振るといったジェスチャーで電話の受け答えなどをすることができる。これまでスマホを介す必要があったことが「Galaxy Buds4 Pro」のみのハンズフリーでできるようになっている。

Galaxyユーザーには大満足な一台になるポテンシャル
『Galaxy Buds4 Pro』は非常に完成度の高いプロダクトだが、同時に「使う人を選ぶ」という割り切りも感じさせるデバイスだ。iPhoneや他社のAndroid端末を使用しているユーザーにとっては、24bit/96kHzのハイレゾ再生やイコライザーでの調整ができないほか、Galaxy AI関連の機能が使えないため本機の魅力は大幅に制限される。4万1250円(税込)という価格を考慮すると、Galaxy以外のデバイスをメインに使っている方にとっては、そのポテンシャルを半分も発揮できない「宝の持ち腐れ」になってしまう懸念がある。
しかしGalaxyユーザーであれば、専用設計の恩恵を存分に享受でき、日常のリスニング体験を確実にワンランク上のものにしてくれるだろう。もしあなたがGalaxyをメイン機としているのであれば、この連携が生み出す音の深化と、研ぎ澄まされた操作性を、ぜひ一度確かめてみてもらいたい。































