初売りでApple Watchを買うなら『SE 3』がオススメ! 歴代モデルを買い続けてきた筆者のレビューをお届け

実際にSeries 11を使ってみたが……その差はわずか
Series 11を使い始めて数カ月が経つが、改めて振り返っても「言われてみればバッテリーの持ちが多少良くなったかな?」という感想しかない。筆者の場合、入浴の最中に充電して、それ以外は装着したままで過ごすサイクルでApple Watchを使っているが、今までもバッテリー切れになった経験はほとんどない。新しいSeries 11だと、充電開始の時に今までより少しだけバッテリーが残っている気がする程度だ。
確かにカタログスペックでは最大18時間から最大24時間と6時間アップしているし、15分の充電で最大8時間の通常使用という高速充電の仕様もSeries 11で加わった項目だが、正直、“Apple Watchが新しくなって快適!”と思えることはなかった。試しに途中で1週間ほど前モデルのSeries 10に戻してみたが、違和感なく使えてしまった。
試しに、ある日のApple Watch Series 11のバッテリー残量の様子を比較してみた。朝6時に100%まで充電した状態で使い始め、午後5時の時点で残量は74%、就寝時の午前0時半で58%が残っていた。この時は入浴時にも外さず、途中、一度も充電は行っていない。アプリやメール、メッセージからの通知確認や1日2回の血圧測定など一般的な使い方だが、前モデルのSeries 10でも同じようなバッテリー消費状態だった。
- 夕方、午後5時
- 就寝前の0時半
以上のことを考えると、5G対応とバッテリー性能のアップ、ガラスの2倍の耐擦傷性能だけでSeries 10から買い替えを勧められるかは、非常に悩む結果になってしまった。個人的には、watchOS 26に対応していないSeries 6以前なら迷うことなく買い替えをお勧めできるのだが、それ以降のモデルを使用中なら「検討の余地あり」としたいところだ。
真の狙い目はコレ! Seriesモデルに近づいた『SE 3』に注目
今回、発表されたApple Watchの新モデルには、Series 11以外にも『Apple Watch Ultra 3』と『Apple Watch SE 3』がある。Apple Watch Ultra 3に関しては、5G対応やバッテリー駆動時間のアップ、さらにS9からS10と最新のチップに置き換わっていたり衛星通信対応など、前モデルから比べると新しいポイントが増えているが、こちらも大幅なモデルチェンジとは言い難い。
それに比べると、SE 3は性能が飛躍的に向上しており、狙い目のモデルといえる。Series 11やUltra 3と同じ最新のS10チップを搭載したことでディスプレイが常時表示になり、手首フリップやダブルタップのジェスチャーも使えるようになった。約45分で0%から80%まで充電、15分の充電で最大8時間駆動の高速充電にも対応する。睡眠時無呼吸の可能性の通知や皮膚温センサー、5G対応、「声を分離」機能を搭載したマイクなど、性能的にはメインモデルに近づいている。

Series 11と比較すると、電気心拍センサーと血中酸素ウェルネスセンサーを搭載していないので、心電図アプリや血中酸素ウェルネスアプリが使えない点が大きな違いとして残っているが、それ以外は遜色ないレベルだ。これなら『SE 2』からの買い替えも大いにお勧めできる。心電図や血中酸素の機能が不要なら、旧来のSeriesユーザにとっても今回のSE 3は“大注目のモデル”になるだろう。

























