ラーメンに魚調理…ジャンル特化系YouTuberのビジネス展開が「成功しやすい理由」

 アパレルやコスメ、飲食店など、さまざまな事業を手がけているYouTuberたち。なかでもラーメンに関するコンテンツに特化している「SUSURU TV.」や、『魚を捌いて美味しく食べる』をコンセプトに動画を制作する「きまぐれクック」 は、専門性を活かしたビジネスを展開し、大きな反響を得ている。しかし、一体なぜ彼らのような専門チャンネルのビジネスが成功しているのか。今回は、YouTubeにおける専門チャンネルが手がけるビジネスが軌道に乗りやすい理由を考えてみたい。

 YouTubeチャンネル「SUSURU TV.」は、ラーメンが大好きなSUSURUが毎日ラーメンを食べても健康でいれることを証明するというコンセプトで運営されており、2015年11月よりラーメンを“すする”動画を投稿。これまでに3000日以上ラーメンを食べ続けており、その様子を174万人もの登録者が応援している(2025年1月9日時点)。

みなさん、本当にありがとうございました。

 実はSUSURUは動画制作の傍ら、昨年9月から5日間にわたり名古屋でラーメンフェスを開催。約8万人が来場したそのフェスの経済効果は、約16億円と算出されている。驚くべき経済効果だが、SUSURUが手がけるのは何もイベントだけではない。活動10年を迎えた昨年11月には、自身初のオリジナルラーメンとして「濃厚とんこつ豚無双 濃厚無双ラーメン海苔トッピング」の販売を開始。

(参考:【経済効果約16億*】ラーメンYouTuber「SUSURU TV.」が名古屋市で主催したラーメンフェスが過去最高来場者数を記録。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000123128.html

 実はこの商品は、2021年にとあるネットユーザーがXに投稿し、バズった「やばいクレーマーのSUSURU TV.」に出てくる架空のラーメン店「濃厚とんこつ豚無双」のメニュー「濃厚無双ラーメン海苔トッピング」を、SUSURUが約2年半のときを越えて完全再現したもの。6月に開催したお披露目会では300食を求めて前売りチケットが即完売するなど、独自の目線で事業を拡大し続けている。

『濃厚とんこつ豚無双』を本気で作る【やばいクレーマーのSUSURU TV】

 専門性を活かしたYouTubeチャンネルといえば、「きまぐれクック」もそのひとつ。きまぐれクックは、チャンネル運営者であるかねこの華麗な包丁捌きと魚料理で幅広い層の視聴者から支持を獲得、登録者数1280万人を誇る人気チャンネルだ。特に、かねこだからこそ入手できる珍しい魚や巨大魚を捌く動画の再生数は軒並み高く、専門チャンネルの強みが再生数にも影響していることが読み取れる。

関連記事