入籍延期中の30歳男性、結婚できない“本当の理由”を告白 『さよならプロポーズ』最終話

『さよならプロポーズ』最終話

結婚を先延ばしにしていた“本当の理由”とは?

 「ずっと、言えてないことがあります。結婚を先延ばしにしている理由です」と言っていたシュウヘイ。どんな暴露が出てくるのかと思ったら、「お金の面で、カホちゃんを養っていく自信がなかった」という。まさかの理由に、「そんなことなの? ってちょっと思っちゃった」とカホも拍子抜けしていた。

 しかし、“男はこうあるべき”という理想像を持っているシュウヘイにとっては、大きな問題だったのだろう。カホに、「嘘つく必要ないじゃん。なんで、お金がないと幸せにできないの?」と聞かれたときも、「母親の苦労とか大変な思いを見てきたから、カホちゃんにはさせたくないなと思った」と答えていた。

 幼いころに父親を亡くしたシュウヘイは、シングルマザーの母親に育てられてきた。妹がいることもあり、「(母親と妹を)俺が守ってあげなきゃ」と気負ってしまって、弱い自分をさらけ出すことができなかったらしい。それは、カホの前でも同じだった。転職したばかりで稼ぎが少ないことをなかなか言い出せず、だからといって「それでもいい?」と言ってしまうのは許せない。カホとずっと一緒にいたい気持ちはあるのに、カホを幸せにしてあげる自信がないことが、入籍に進めなかった理由になっていたのだろう。

 そんなシュウヘイに、カホは「夫婦なんだから、そこは2人で協力し合おう。シュウヘイくんだけが、そんな重く捉える必要ないと思う」と声をかけ、「重々!」と茶化してあげていた。そんなカホの対応が、シュウヘイからしたら救いになったのだろう。この子になら、弱い自分を見せてもいい。幼いころから纏ってきた鎧を脱ぐことができるかもしれない……と思えた瞬間だったはずだ。

 「結婚って、なにが大事かといえば、相手を思うこととか、カホちゃんを思うこと。仕事でも、一人前になっているかって言ったら、そうではないけど。俺のなかでかっこいい男ではないけど。これが、俺なんだと思う。でも、カホちゃんを幸せにしたいって気持ちは変わらないし、これからも変わらないと思う。俺は、カホちゃんを絶対に幸せにするから、結婚してください」

 かつて、自信を持って渡すことができなかった婚約指輪を渡すシュウヘイと、うれしそうにそれを受け取るカホ。この2人は、もしかしたら7日間の旅がなければ、こんなにも向き合うことができなかったかもしれない。「弱いところを見せられる強い男になってほしいと思った」というカホの言葉を胸に、これからもシュウヘイらしく生きていってほしい。癒し系のシュウヘイ & カホなら、きっと素敵な家庭を作ることができるはずだ。

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