“1杯500円”のフルーツジュースが売れるワケ エンタメ特化の次世代自動販売機とは?
メンテナンスは専門のチームを発足
ーー サービス開始から3年で400台の設置を実現できたわけですが、どのような苦労があったのでしょうか?
松野:そのころはまだ生搾りオレンジジュース自販機が日本になかったこともあって、幸いにも多くのメディアに取り上げていただきました。その影響から徐々に保健所からもサービスの安全性を理解していただけるようになり、結果として導入が進んでいきました。
加えて、2022年には厚生労働省から正式に認可を受けたことで、設置場所を拡大する上で大きな追い風になりましたね。
『Feed ME Orange』の主な利用層は幅広く、オレンジジュースは老若男女関係なく親しめる飲み物のため、さまざまな世代のかたに愛されるものとなりました。なかでも女性のお客様には、多くご利用いただいています。
ーー 『Feed ME Orange』のメンテナンスはどのように行っていますか?
松野:基本的には弊社が設置からメンテナンスまでフルサポートしています。サービスを始めた当初は、自動証明写真機と 『Feed ME Orange』のメンテナンスを両方担当するメンバーがいた時期もありましたが、設置台数の拡大や作業の効率化などの理由で、いまではフード事業専門のメンテナンスチームを作って対応しています。
やはり、自動証明写真機と比べて生搾りジュース自販機の方が、鮮度管理やオレンジの入れ替えなどのメンテナンス頻度が多く、片手間ではできないんですよ。
ーー ちなみに売れるエリアでは、1日どのくらいの数が出るのでしょうか?
松野:たとえばアウトレットモールなど、新規のお客様が多く訪れるロケーションに設置している自販機に関しては、1日に200杯ほど売れるケースもありますが、場所によってはそこまで売れないところもあるため、「チャンスロスしないための需要予測」は難しいと感じています。
我々がパイオニアである以上、その点に関しては責任感を持つべきだと捉えており、日々の売れ行きや曜日に応じてオレンジの入れ替えタイミングを予測しながら、できるだけロスができないように調整していますね。