元乃木坂46センター、“6歳年下夫”との別れ際にキス 『私たち結婚しました5』最終話
みおたくは、歴代シリーズで最も美しく切ないエンディングに
歴代の夫婦のなかでも、いちばんと言っていいほど友達感が強かったみおたく。「楽しかったねっていう感情がたくさん残るように」「うちら、涙は嫌いだから!」と言い合っていたので、楽しい雰囲気のままポップにお別れするのかと思っていたら、まさかこんな結末になるなんて……。歴代シリーズを追いかけてきたMCの三浦翔平が、「こんなにも美しく切ないエンディング、初めてかもしれない」と言うほど、印象的だったみおたくのラストを、じっくりと振り返っていきたいと思う。
まず、みおたくが別れの場所に選んだのは北海道だった。いつもは“ついていきます”というスタンスだった百瀬が、「やりたいことリスト、もう1個だけ追加していい? みおちゃんと一緒に北海道に行きたい!」と自らリクエストをした時点で、“なにか”あるのだろうと思っていたが、その“何か”は想像以上。百瀬は、「結婚式をしていないから」と堀に内緒でサプライズ結婚式を準備していたのだ。サプライズ好きな妻への、最後のプレゼント。
綺麗な雪が舞う幻想的なトマムの教会で、タキシードを着た百瀬とウェディングドレスを身に纏った堀が向かい合う。永遠の愛を誓うはずの結婚式なのに、2人はこれから別々の道を歩んでいくと思うと、胸がギュッと締め付けられる。「みおちゃんの隣にいるときは泣かない」と涙をグッと堪える百瀬は、最後の最後まで“年下夫”らしくて愛らしい。
そして、「行くね」と去ろうとする百瀬を引き止めて、ほっぺにキスをした堀は、やっぱり一枚上手だ。みおたくは、夫が家庭をリードする……という王道な夫婦ではなかった。しかし、「王道の夫婦じゃなかったかもしれないけど、わたしはそういう関係が理想だった」という堀の言葉に、みおたくが体現してきたすべてが詰まっているような気がする。
女性がリードをする夫婦があってもいい。カップルのように常に相手にときめくのも楽しいかもしれないけれど、自分のことを理解してくれる存在こそが、人生のパートナーに相応しいのかもしれない。いわゆる“色気”のようなものはなかったが、部屋のなかで競歩大会をして全力で笑い合っているみおたくを見ていると、これが“幸せ”というものなのかもしれないと思うことができた。
百瀬が去ったあと、彼が残したビデオメッセージをひとりで観ていた堀は、教会で大粒の涙を流していた。「本当は、結婚生活がずっと続いて、まだまだやりたいことがたくさんありました」という百瀬のメッセージには、本当の気持ちが込められていたような気がする。
恋人がいたことがないという百瀬は、堀との結婚生活を経て、パートナーがいるっていいなと思うことができただろうか。白黒ハッキリした性格をマイナスだと感じていた堀は、「気を遣わなくていいじゃん? そういうところが好き」とまるっと受け入れてくれる百瀬と過ごしたことで、もっと自分を好きになることができたかもしれない。
正反対のふたりだったけれど、いや、だからこそ、みおたくはこんなにもお互いにとって心地いい関係性を築くことができたのだろう。教会の鐘が鳴り、魔法が解けたあとも、大切な思い出の数々はきっと色褪せることはない。