ゲーミングPCの世界をより「身近に多彩」に MSIの2024年度戦略で明かされた注目マシン

 日本におけるゲーミングPCメーカーMSIから2024年度における発表がおこなわれ、同社が「カジュアルゲーマー向け」「eスポーツゲーマー向け」「プロフェショナルユーザー向け」にそれぞれ魅力的なノートPCなどのアイテムが投入されることが同社のノートPCマーケティング部・プロダクトチームマネージャーである新井雅俊氏から明かされた。その気になる内容を彼らのコメントと共にお伝えしていきたい。

●MSIにとって初なるポータブルゲーミングPC『Claw A1M』


 目玉は今年、同社にとっても初となるポータブルPCゲーミングマシン『Claw A1M』。7インチサイズのコンパクトサイズながらもCPUにIntel Core Ultraプロセッサー、GPUにはIntel Arc、そしてメモリは16GBと充実の内容。またこだわりとして、ゲーミングPCらしく左右のスティックにRGBライトを搭載しているのもポイントとなっている。また、スタートやセレクトボタン、などオプションボタンを好きな場所に配置したり、マクロキーなどゲーマーにとって必須の機能なども設けているのが流石、ゲーミングPCに強いMSIらしさが反映されている。


 ほかにもThunderbolt4 Type-Cなどのポート類の充実や、これまでのゲーミングPC作りで培った独自の冷却機構、長時間駆動を可能とする大容量バッテリー、独自のポータブルゲーミングPCの向けの新UIまで搭載するなどコンパクトな筐体に惜しげもなく技術を投入している。また、筐体はエルゴノミクスデザインで手に馴染み、長時間持っても疲れにくい仕上がりになっていると新井氏。同社の3つのカテゴリー「カジュアルゲーマー・eスポーツプレイヤー・プロフェッショナルユーザー」全てをカバーする戦略機ともなっており、これひとつあれば、どこでもゲーミングPCの世界が楽しめるという1台に仕上がっている。

●MSIゲーミングノートPC史上最軽量モデル『Cyborg 14』


 続いて新井氏から紹介されたのは、カジュアルゲーマー向けの「Cyborg」シリーズでも初となる14インチサイズのゲーミングPC『Cyborg 14』。「予算を抑えつつも性能と価格のバランスがとれたゲーミングPCが欲しい、あるいはプライベートや学習、動画配信などでも気軽に使いたいユーザーに向けて展開していきます」と新井氏が語るように、使いやすさを追求して薄型軽量が持ち味で、MSI史上初最軽量の1.6kgを達成。CPUには第13世代のIntel Core i7を搭載し高パーフォマンスとコスト性をクリア、GPUにはGeForce RTX4060を採用しPCスペックに詳しくないカジュアル層でも直ぐにPCゲームが楽しめるようになっているのが特長だ。


 また興味深いのが、現在のノートPCではほとんどみる事がなくなった、有線LANポートを採用していることで、そのあたりにゲーミングPCメーカーとしての矜持を感じられる。気軽にPCゲームを楽しみたい、でも重厚長大だったり、そもそもどれを選んだら良いのかわからない...…というユーザーのエントリーマシンとしてはうってつけな内容となっている。

●圧倒的な超大型ゲーミングノートPC『Titan 18 HX A14V』


 そして、『Claw』と対をなすかのような圧倒的なサイズ感の18インチサイズのゲーミングノートPCが『Titan 18 HX A14V』だ。そのサイズ感を活かすかのように搭載メモリは何と192GB(※最大時)を誇るモンスターマシン。第14世代のIntel Core i9 HX、GPUにはGeForce RTX 4090を搭載しており、ゲーミングPCとしては勿論、プロクリエーターが使用してもトップクラスの性能を発揮してくれる。その分、熱処理が発生しそうだが、このマシンでは従来のヒートパイプ冷却クーラーから高性能放熱板を主体にした「Vaper Chamber Cooler」機構を採用。

 2基の大型ファンと排気口を4つも備えた「Vaper ChamberCooler」を組み合わせることでCPUとGPUを強力に冷却してくれる。「あらゆるゲームを高画質、高フレームで楽しめる1台となっております」と新井氏。2018年に同社の18インチゲーミングPCが発売されてから、約6年ぶりの登場となる『Titan 18 HX A14V』はゲームやクリエイティブ活動に新しい可能性を広げてくれることだろう。

 また、発表会では実物展示はなかったが『Claw A1M』専用のアクセサリーパックやドッキングステーションの発売予定も明かされ、MSIとCystal Dew Worldとのコラボも発表、こちらは4月にリリース展開されることも告知された。


 最後にMSIのキーパーソンとなる新井氏と、同ノートPC部マーケティング部のマーケティングマネージャー阿部史典氏にそれぞれオススメを聞いたところ、『Cyborg 14』を推してくれた新井氏は「カジュアル向けの構成とはいえ、デスクトップ並の性能を発揮し、ゲームはもちろんのこと、仕事などのマルチタスク用途でも使える一台となっています。このサイズで4060を搭載しているので、よりフレキシブルにご活用いただけます」と答えてくれた。

 さらに『Claw A1M』については阿部氏から「カジュアル層からハードゲーマー層まで対応可能なマシンです。外出先でも楽しめるのでゲーミングPC&ポータブルPCなどの組み合わせで遊ぶ時間をより大きく作れるかなと。また、法人のお客様だと3DCADをクラウド経由で活用する方面でも注目頂いております。遊びと仕事両面でそれぞれ可能性を秘めたマシンとなります」と推しポイントを頂戴した。

 「カジュアルゲーマー向け」「eスポーツプレイヤー向け」「プロフェショナルユーザー向け」とあらゆる階層に向けて魅力的なアイテムや施策を展開する同社のゲーミングPCの戦略。今後もMSIの動向からには要注目だ。

日本HP、プレミアムノートPC「Spectre x360」シリーズを発売 OMENより新ゲーミングノートPCも

日本HPがAI搭載の個人向け新PCシリーズを発表し、その中でプレミアムコンバーチブル『HP Spectre x360 14』『H…

関連記事