異例となる“1年間メンテ”発表の『SAOVS』は生まれ変われるか 前例から考える復権の可能性

 『ソードアート・オンライン ヴァリアント・ショウダウン』(以下、『SAOVS』)運営は8月21日、同タイトルを長期メンテナンス状態に移行すると発表した。スケジュールは、2023年9月28日14時からの約1年間。期間中はゲームプレイが不可能になるという。

 『SAOVS』は約1年後、ファンの期待どおりのタイトルとして生まれ変わることができるか。過去、リリースの延期やサービスの一時休止をおこなった作品を振り返り、その未来について考える。

原作のアニメ化10周年を記念したモバイルゲーム『SAOVS』

アニメ10周年記念アプリ『ソードアート・オンライン ヴァリアント・ショウダウン』ティザーPV【SAOVS】

 『SAOVS』は、川原礫氏によるライトノベル『ソードアート・オンライン』(以下、『SAO』)を原作とするモバイルゲーム。同作に登場するキャラクターたちでパーティーを編成し、強大な敵へと立ち向かっていくアクションタイトルだ。プレイヤーは端末の画面をタップすることで、通常攻撃やスキルを繰り出すことができる。属性やアビリティの組み合わせを考えながら、最適なパーティー構成を突き詰めていくことが、同タイトルの面白さだ。対応プラットフォームは、Android/iOS。基本プレイは無料(アイテム課金制)となっている。

 『SAOVS』は、原作のアニメ化から10周年を記念し、バンダイナムコエンターテインメント開発・運営のもと、2022年11月にサービス開始となっていた。しかし、リリース当初から通信エラーや処理落ちといった不具合が頻発。都度、メンテナンスやアップデートによって対応してきた実態がある。

 プロデューサーを務める竹内智彦氏は今回の発表のなかで、「リリース当初から続く様々なトラブルによりご迷惑をおかけしておりますこと、改めてお詫び申し上げます」と謝罪するとともに、「新たな問題が度々発生している現状を鑑み、(中略)根本的な改修を行わせていただく判断に至りました」と、対応の経緯を明かした。約1年間という長期のメンテナンス計画には、コミュニティの内外から驚きの声が上がった。

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