『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』#2ーーナミビアの貧しい労働者に心を掴まれ、ひろゆきは何を感じたのか
また、今回のエピソードでは、人を信頼することをいま一度考えさせられる機会にもなった。まず1つめは、客が1人もいない、明らかに怪しいルーレットゲームにひろゆきが挑戦したときのこと。あまりにも当たらなくて「わざと避けられている気がするな」と小言を言った直後、全ベットした数字が大当たり。入れた分のお金と同じ金額が返ってきた。正直、この手のゲームが当たるとは思っていなかった筆者。まさか当てて、現金を手に入れるとは、ひろゆきの強運ゆえなのか、この国のカジノのデフォルトなのか気になった。
それから、次の町に移動する時に出会った青年・チャロとのやりとりも印象的であった。200km先のグルートフォンテインを目指す際、1人175ナミビアドルで連れて行ってくれることになったのだが、車はなかなか出発しない。「もう1人乗せるか、あと1人分のお金を払ってもらいたい」のだそうだ。結局、客は現れず、ひろゆきは100ナミビアドルにまで値切って出発してもらうことになった。
このやりとりを見て、チャロはただお金が欲しいのだろうと感じた視聴者も少なくないはずだ。しかし、どうやらこの車、チャロのではなくボスのものらしい。チャロは売り上げの全部を渡して月末にその一部を給料としてもらい、生活をしているのだそう。1日の車のレンタル料は500ナミビアドル。つまり3人以上乗せないと儲けがないどころか元が取れない。
しかし、この現状をチャロは「ナミビアでの人生は大変だけど、腐っていても家族を食べさせられないから、やり続けるしかない」と前向きに話す。そんなチャロに心を掴まれたひろゆきは、彼と彼の家族を食事に招待。次の日には、家にまで赴き「歯医者代に当ててくれ」という口実でチャロと子どもたちの分も含めたナミビアドルを渡して別れることになった。
生きるため、お金が必要ではあるものの信頼の上で成り立っているナミビア人の精神。ひろゆきが言うようにカジノでボタンを押すと現金が出てくる国なんて珍しい。ただ、それは互いを信頼しあっているからこそなのだろうと改めて感じさせられた。
私たちが旅をしたり、日常を送る中でも、見知らぬ地や初めましての人との出会いのタイミングでは、どうしてもまず疑念から入ってしまうことも少なくない。しかし、まずは信じてみるナミビア人の精神をもう少し持ち合わせたら、ちょっとだけ優しい日常に辿り着くのではないかと考えさせられる回だった。
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