「ドン勝生活」「Vtuber甲子園」「神域リーグ」……ヒットコンテンツを生み出し続ける天開司が積み上げた5年間とこれから

「切り抜きチャンネル」の公式化や、シリーズ企画などさまざまな挑戦を始めた2020年

ーー2020年に、田舎者さんが切り抜き動画の公式編集担当になりました。ファンとして活動していた方が正式に採用されるという事例の先駆けだったように感じます。もとからお知り合いだったんですか?

天開:まったく知り合いではなかったです。作ってもらった動画の良さの実績だけで選びましたから。強いて言えば、一番信頼できて頼めるのが田舎者だったというだけですね。 他に理由はないな……。

超能力が覚醒し少年ジャンプみたいになってしまった漢気麻雀コラボ

ーーある意味、動画編集者、そしてファン冥利に尽きる選ばれ方ですね。切り抜きはこの時期から、今後重要になるコンテンツだと感じておられたんですか?

天開:2019年ぐらいから切り抜き文化がYouTubeに広がってきて、これはやらなきゃダメだな、という気持ちは、やっぱりありましたね。実際、それで自分を見てくれる人は確実に増えましたし、配信を見ない人でも切り抜きは見てくれるじゃないですか。

ーーたしかに、「切り抜きから入って配信にも足を運ぶ」という導線を辿った方は多い印象です。いまでも「切り抜きを見て配信に来た」という方はいらっしゃいますか?

天開:いまは全体的に、個人の切り抜きが伸びづらい印象もありますね。感じているのは自分だけかな? どちらかというとショート動画の方が見られやすいので、まだまだ激動の時代なのかなと思っていますね。ショート動画もやってはいるんですが、自分の方向性と違うのかな、と個人的には悩んでもいるところですね。

ーー方向性のお話でいうと、2020年はシリーズ企画が幾つかスタートしています。いまも続いてるものだと「つかラジ」などがありますが、これは今後も継続するご予定ですか?

天開:自分はあまり雑談配信をやる方ではなくて、普段はゲーム実況ばかりなので「つかラジ」は貴重な雑談枠なんですよね。それを楽しみにしてくれているファンもいるし、自分にとってもサシで話したことがない人たちとちゃんと話せる場でもあります。これは今後もどんどんやっていきたいなと思いますね。

【ラジオ】天開司の #つかラジ ゲスト:ガッチマンV【Vtuber】

ーーそれは安心しました。それから、この時期スタートしたボードゲーム番組『卓上黙示録』が、現在は「天開・ホームズのボードゲーム黙示録」として存続しています。こちらの企画は続けてみていかがですか?

【ゲスト:鷹宮リオン/リゼ・ヘルエスタ】天開・ホームズのボードゲーム黙示録【#天ホム黙示録】

天開:これについては、スタッフさんがちょっとぶっ飛んだ方で(笑)。もともとは企業からいただいたお仕事だったんですけど、それが終了したあと、そのときのスタッフさんが「もう1回、個人的にやりましょう」って提案してくださって、いまも続けられている番組なんです。VTuber界ではなかなかできない、リアルのボードゲームを遊べる貴重な場なので本当にやってて楽しいし、ゲストの方々も来てくれて一緒に遊んでくれるし……。本当にありがたいです。

ーー「個人的に」ということは、これの制作のお金を出しているのはもしかして……?

天開:はい、スタッフさんです。スタジオ代とか自分は何も出していないんです。とんでもないですよね(笑)。

ーー振り返ってみると、この時期はMonsterZ MATEをはじめ色々なVTuberに呼ばれて、動画や配信にゲストとして参加する機会が増えていた印象です。どう感じておられましたか?

天開:それは目指していた立ち位置でもあったので、狙った通りのところで嬉しいなっていうのが正直な感想です。「コラボにこいつ(天開)がいたら、絶対に面白いよね」みたいな風に思ってもらえる位置にいたかったんです。MonsterZ MATEのコラボに呼ばれて、即駆けつけたこともあります。これは東京に引っ越して気楽に行けるようになったことが本当に大きかったと思います。まあ、北海道から行ったこともありましたけどね(笑)。

ーー2020年から「VTuber甲子園」が「にじさんじ甲子園」に移行したわけですが、メインの主催を舞元さんに託してみていかがでしたか?

天開:自分での開催がちょっと厳しくなってきたな、っていうタイミングで舞元に任せることができたので、自分としても本当にありがたかったです。 にじさんじはこういう企画との相性が良すぎますよね。沢山のタレントが所属する箱という強みを最大限に活かせる企画だと思います。

ーー以降も主催として天開さんは参加されているわけですが、にじさんじのライバーはもちろん、ANYCOLOR社からも信頼されている印象があります。

天開:本当にありがたい話です。これだけ大きなイベントになってからも呼んでもらえているわけですし、ANYCOLORさんにも本当に信頼いただいているんだろうなって感じています。

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