『今日好き チュンムン編』最終話ーーカップル成立したペアは? 「もう一回最初からやり直したい」アピール力不足で悔し涙を流すメンバーも

『今日好き チュンムン編』最終話

 『チュンムン編』最終話を終えて。ここ最近の『今日好き』でも、未来への示唆がかなり多いシーズンだったと思うし、それはスタジオの“恋愛見届け人”たちからも同様の旨が言葉にされていた通り。そんな恋愛見届け人たちのコメントをフックに、今回は3つのポイントに絞ってハイライトを振り返っていきたい。

えいと&ましろ、のあの心を最終告白で掴んだのは?

 「今日も弾きます」という宣言。男子から女子への“最後のアピールタイム”で、ましろ(大橋真白)はのあ(田仲埜愛)に、Wacci「恋だろ」の弾き語りを届ける。前回の『パタヤ編』で歌唱した、あいみょん「マリーゴールド」をはじめ、彼が意中の相手の名前を歌詞に落とす替え歌がもはや楽しみになってきてしまっているのだが、ここで恋愛見届け人たちから最初の鋭い指摘が。ましろが2日目に歌った、back number「花束」然り、今回の「恋だろ」然り、男性が女性に対して「未練たらたら」な歌ばかりを選んでいるのだ。そして、それが似合ってしまうのが、ましろのキャラクターである。

 そんな“ましろらしさ”は、残念ながら告白の場面にも続く。のあが最後に告白する相手として選んだのは、初日から想いを寄せていた、えいと(菊地瑛仁)。だが、えいととしては初日のデートなどは楽しかったものの、だんだんと距離感が離れるに伴い、のあに対する気持ちも薄れてしまったという。ましろは誰からも告白をされないまま、『チュンムン編』の旅を終えることとなった。

のあ、告白後に流した悔し涙 今後に期待したい“第一印象の恋”以外への可能性

 ここでも、恋愛見届け人たちからのコメントが。のあがえいとに告白をした理由。オンエアでは、えいとから始まった恋はえいとで終わらないと、旅の初日にアタックをした自分に嘘をつくことになるとの想像が広げられていたが、これは個人的にもう少し視野を広げていきたい考え方だと感じた。

 まず一点に、のあの告白の言葉を振り返ると、えいとのビジュアル面を評価する言葉が多かった。これはえいと本人からも語られた通り、2日目以降にグループ行動が別々になるなど、物理的な距離感として離れていき、精神的な意味で彼の趣味嗜好や考え方を掘り下げられなかったことが理由にあると思われる。つまり、“第一印象”をそのままの意味で貫いた、あまり発展がなかった恋ということだ。

 当人としては「恥ずかしさとか全部忘れて、もう一回最初からやり直したいです」と、自身のアピール力不足を悔し涙とともに振り返っていたが、たしかにそうすれば、彼のことをもっと深くまで知り、カップル成立にも繋がったかもしれない。ただ、のあが語ったこの場面だけでの言葉がすべてではなく、きっと表に現れていない部分でも、さまざまな考えがあることだろう。あくまで告白からフラれてしまったこの場面に限定して振り返った際、そう考えたまでである。

 もう一点。のあは別に、ましろとの未来を選んでも決して間違いでも、自分の想いに嘘をつくわけでもないということ。いわば、分岐ルート、もしくは恋の柔軟性とでも言い換えられるだろうか。強調したいのは、運命の恋人とは、第一印象でピンときた相手を指しているものではない。これまでも、旅の2日目以降に仲を深め、一気にカップル成立まで突入したペアをたくさん見てきたし、あくまでこれはのあ一人の例でしかない。自身の第一印象に背いて恋をするというのは、決して悪ではないのである。

 しかしながら、これが最新モードの『今日好き』なのであれば、その方向性を受け止めるのが健全だろう。番組が成長を重ねるように、視聴者サイドも感覚を変えていかなければならないのだ。それこそ、旅に参加する高校生も、番組当初とは異なる感性を抱いているに違いないわけだし。

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