「最初は“釣り”かと思った」 ゲーム実況者・布団ちゃんが語る“料理本出版の経緯”と“配信の醍醐味”

布団ちゃんにとって「料理の醍醐味」とは?

ーー布団ちゃんさんは、かなり長く配信者として活動されていますよね?

布団ちゃん:そうですね。25、6歳のときからなんで、空白の期間を含めて10年ちょっと。本格的にやり出したのは、3年前に会社を辞めてからです。貯金もあったから、1年間は再就職せず配信に専念しようと思っていたら、今に至るという感じで。とにかく、配信が楽しいんですよね。自分でも、もっと遊んでもいいのにと思うけど、配信する方を取っちゃう。僕、ひとり暮らしなんで、コンビニの店員さん以外と話さない日もあるんですよ。だから、配信がコミュニケーションの発散みたいになっているのかもしれないです。

ーーそのなかで、料理チャンネルを作ろうと思ったきっかけは?

布団ちゃん:ニコニコ動画で、パンツマンという方の動画を見たことです。生配信で料理をされていたのですが、面白いな、自分もやってみようかなと思って。

ーー最近はいろいろな媒体で料理動画を発信している人が増えてきていますが、「魔神の食卓」はちょっと特殊ですよね。手持ちカメラで撮影していたり、親近感があるというか。

布団ちゃん:そもそも、編集するのが苦手なんで、その手段しかないんです(笑)。それに、カッコつけたりするのは柄じゃないし。人間くさい動画の方が自分らしさが出る気がするんですよね。

ーーレシピはどのようなときに思いつくのでしょうか?

布団ちゃん:このあいだは友人に子どもが生まれたので、小さい子でも食べられるようなお粥を作れないかなと思って、“神粥”というレシピを開発しました。だいたい、お酒を飲んでいるときに思いつきます。

ーー布団ちゃんさんの動画は、男性の視聴者が多い印象がありますが、料理配信を初めてから変化はありましたか?

布団ちゃん:主婦の方からメッセージをいただくこともありますね。男性視聴者がなりすましている可能性もあるので、本当かどうかは分からないですが……(笑)。YouTubeのアルゴリズムだと、女性が5%なので少ない層ではありますが、スキルを増やすためのお手伝いができたらうれしいです。

ーー毎週の楽しみにされている方もいらっしゃると思います。

布団ちゃん:通っている店のマスターから、「参考にさせてもらったよ」と言われたときはうれしかったですね。あと、友人たちと集まったときに、コックの役割ができるのもうれしいです。僕のなかで、料理の醍醐味は人に喜んでもらうことなんですよね。節約するためとか、いろいろな理由はあれど、やっぱりいちばんは、誰かに「おいしい」って言われたい。それを表現したくて、料理配信をしているのかもしれないです。

ーー布団ちゃんさんの配信は、正直な発言が持ち味のひとつのように感じますが、そのなかで気をつけていることはありますか?

布団ちゃん:まずは、嘘をつかないことです。小さなところから信頼がなくなっていく可能性があるので、悪意のある嘘はつかないと決めています。あとは、きちんとさじ加減を見極めること。これはまだ見極め中なんですけど……。冗談で言ったことでも、本気にしちゃう人とかもいるじゃないですか。だから、最近は「〇〇ってさ、意味なくない?」とか、ちょっぴり攻撃的なことを言ってしまったあとには、「俺はね」とつけたりしています(笑)。

ーー視聴者さんとの一体感も、布団ちゃんさんの配信の強みですよね。

布団ちゃん:僕のなかでは、配信=レゲエみたいなイメージがあるんですよね。自分の思想を視聴者に投げかけて、返ってきて、また投げかけて……みたいな。レゲエをやっている人に怒られちゃうかもしれないけど(笑)。ただ、僕は本当にありのままの自分をさらけ出しているので、このままみんなの遊び場でいたいなと思っています。

ーーでは、最後に。今後の目標を教えてください。

布団ちゃん:配信を見てくれている方と、一緒に楽しく遊んでいけたらいいかな。20代のときに、「30になったらどうせ辞めてる」と言っていたのに、37歳になったいまも続けているんです。だから、きっと僕はもう配信から離れられない。呪いですね、これは。配信というコンテンツに魅せられてしまった呪い。料理に関しては、日常的で誰でも簡単に作れるありのままの男メシを公開していきたいと思います。

■『魔神の一皿』(宝島社)

 

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