“ネカフェで過ごすだけ”の動画はなぜ人気に? 視聴者とYouTuberを虜にした快活CLUBの企業戦略

 ここ1年の間、YouTubeではインターネットカフェ「快活CLUB」で“過ごすだけ”の動画がヒットコンテンツになっている。YouTubeの検索窓で「快活CLUB」と調べるだけで10万回再生を超える動画が多数見つかるのだが、なぜいま快活CLUBで過ごす動画が注目を集めているのか。今回は、快活CLUBがYouTuberたちに選ばれる理由とヒットの理由を紐解いてみたい。

 「快活CLUB」は、マンガやアニメ、映画、ドラマといった映像コンテンツのほか、カラオケ、ダーツ、ビリヤードなどが楽しめるインターネットカフェだ。過去には店舗で提供されているポテトが美味しいという情報が某テレビ番組で紹介され大きな話題になるなど、YouTubeでの人気や世間での評判を踏まえると、ただのインターネットカフェではなさそうだ。

【女ひとり】ネットカフェ宿泊 快活クラブ 防音鍵付き完全個室

 YouTubeでは、「miiの休み時間」チャンネルで昨年10月に投稿された快活CLUB滞在動画が458万回以上再生されており、他の追随を許さないような数字を記録。チャンネル登録者数96万人の「世界一のゆっけ」やエッセイがドラマ化されるほど人気となった「社畜OLちえ丸」などが快活CLUBで過ごす動画を投稿しており、YouTuber界でも話題の施設であることは間違いない(数字はいずれも6月16日時点)。

終電逃して、ネットカフェ快活クラブに泊まったら食べすぎてしまった酒飲み独身女【酒村ゆっけ、】

 動画に写っているのは、彼女たちが訪れた快活CLUBの施設内や個室の様子をはじめ、食事やマンガを楽しむ姿など。つまり、これらの動画は“ただ快活CLUBで過ごしている”様子を収めた動画だ。

 YouTubeでの人気ぶりはなんとなく伝わったかもしれないが、快活CLUBで過ごすだけの動画がYouTubeで増えたきっかけは何なのか。その走りとなった動画は、ぼっち系YouTuber・コスメティック田中が2020年5月に投稿した1本の動画だと推測する。

ネットカフェ住み込みルーティン【自遊空間】

 この動画で取り上げられているインターネットカフェは快活CLUBではないが、あるインターネットカフェで田中が12時間過ごす様子が収められている。動画の内容はというと、施設とサービスの紹介、田中がVRセットで映像作品を楽しんでいる姿と就寝姿、起床から退出までの様子と、現在さまざまなYouTuberたちが投稿している動画の内容そのままだ。

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