キャンピングカーでなくともできる! これからのアウトドアシーズンで活用したい「車中泊」という選択

キャンピングカーいらずで快適な車中泊

 乗り手の創意工夫次第で快適度が高まる車中泊。しかしながら車内を加工するとなると気分的にも心構えが必要になってしまう。それならばメーカー純正で車中泊にクローズアップしたモデルだったりオプションだったりすれば気軽に楽しめるはず。そんな2モデルを紹介。

車中泊に特化したキャラバン

 日産ブランドが誇るビジネスモデル、NV350キャラバン。スクエアな荷室など多くのユーザーから支持されるクルマが2021年、マイナーチェンジ。その内容は内外装のリニューアルはもちろん、歩行者の検知も可能な「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」、「インテリジェントアラウンドモニター」、「踏み間違い衝突防止アシスト」などの先進安全運転支援機能が充実した。

 そんなキャラバンに追加されたのが「マルチベッド」だ。これはキャラバンのラインナップでも上級モデルにあたる「プレミアムGX」と「グランド プレムアムGX」をベースにワークスが手がける。そのワークスは特殊車両を得意とするオーテックなのだ。

ワークスクオリティの仕上がり

 キャラバンの美点でもある大きな荷室にベッドを備える。このベッドは荷室全体から左右独立とユーザーの使い方次第に展開可能。ベッド自体も左右跳ね上げ式になっており、使わないときはそのまま荷室が使える。またベッド展開時の特長としてベッドマット下にもスペースがあり、荷物を移動させずに済む。仕上げはベースとなったモデルの内装に合わせたものだし、素材もシートで使われるものと同じもの。荷室床は木目調のフラットなパネルにし、荷物の出し入れにも配慮するなど使い勝手もいい。もちろん床面は車中泊、すなわちアウトドアでの使用も考慮されて撥水に優れた素材を使っている。

 その実力の高さを証明するかのように日産はこのキャラバンを使って茨城県高萩市と「車中泊体験の実証実験に関する協定」を締結。これは車中泊仕様の「キャラバン マルチベッド」を貸出し、車中泊スポットとして設定する高萩市内各地の観光名所や、利活用の課題を抱える空き家、公共施設の中から好みのスポットを選択し、実際に車中泊をするというものだ。趣味の釣行やアウトドアライフに大活躍するキャラバン マルチベッドは365万3100円から。

小粋なミニバン

 もう一台紹介するのはフランスの粋をそのまま具現化したシトロエンのベルランゴだ。最近では3列シート7人乗りのロングなど話題豊富なモデルだが、2列シート5人乗りの現行車のデビューは2018年。ベルランゴとしては3代目で、プジョーブランドのリフターや最近発表されたフィアットのドブロとは兄弟車になる。ボディサイドのエアバンプはC4カクタスと同様のアクセントだ。ベルランゴのボディサイズは全幅と全高がほぼ同じサイズというトリビアもあるが、スクエアなボディは道具として考えると何かと便利。車内は国産車並に収納が多いだけでなく、一つ一つが使いやすい。

 この辺りは合理主義的フランス車の強みかもしれない。特に天井にあつらえられた収納は便利だ。巨大なリアゲートはガラスハッチだけの開閉も可能、開いて手を伸ばした位置にも収納があるのも嬉しい。またレーンキープアシストやACCと言った先進の運転支援システムや電動パーキングブレーキといった装備も充実しており普段使いも大活躍なのだ。

痒い所に手がとどく? ベッドキット

 そんなベルランゴにオプション設定されているのがagreベッドキット(22万9900円から)。このキットのスゴイところは22通りのカラーバリエーションを持ち、クルマのボディカラーやオーナーのカスタマイズに沿ったチョイスが可能なところ。加えてボディに穴を開けたり、ネジ止めする必要のない無加工でクルマに設置することができるのだ。ベッドの展開も3ステップ。まず後席を倒して、取り付けられているレール(ベッドのフレームになる)を引き出す。その上にベッドマットを置くだけ。ベッドマットは使わない時は荷室の棚として使える万能ぶり。ベルランゴは420万円から。

◎参考情報

トヨタ
https://toyota.jp/index.html

スズキ
https://www.suzuki.co.jp/car/

ホンダ
https://www.honda.co.jp/auto/?from=navi_drawer

日産自動車
https://www.nissan.co.jp/

オーテックジャパン
https://www.autech.co.jp/

agre
https://red.agre-c.com/

 シトロエン
https://www.citroen.jp/

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