『Meta Quest 3』が今秋発売決定! 『Meta Quest 2』の値下げ&パフォーマンス向上も同時発表

 Meta社は米国時間6月1日(日本時間6月2日)、次世代VR・MRヘッドセット『Meta Quest 3』を今秋リリースすると発表した。

 『Meta Quest 3』は、Qualcomm Technologies社と共同で開発した次世代Snapdragonチップセットを初めて搭載。次世代Snapdragonチップセットは、Meta Quest 2で採用している前世代SnapdragonのGPUに比べて2倍以上のグラフィック性能を実現するという。

『Meta Quest 3』

 また、今年1月にアナウンスされた複合現実(MR)システム「Meta Reality」もさらに進化。物理的な空間にあるオブジェクトを認識するうえ、高精細なカラーパススルー、革新的な機械学習を同時に行うことにより、これまでになく自然で直感的な方法での操作が可能になるそうだ。

『Meta Quest 3』使用イメージ

 昨年10月に発売した『Meta Quest Pro』は、VR・MRデバイスとして初めて外向きの高解像度カメラを搭載し、立体視カラーパススルーを可能にしたが、『Meta Quest 3』では、2つの4メガピクセルのRGBカラーカメラ、プレイエリアをより正確に表現する深度センサー、Meta Quest 2と比較して10倍以上の画素数のパススルーなど、さらに機能を向上させている。

『Meta Quest 3 Touch Plus コントローラー』

 デザインについても、『Meta Quest 2』と比較して40%スリムな光学設計(※1)により、『Meta Quest 3』はより洗練された快適なヘッドセットになるほか、付属するTouch Plusコントローラーは、これまでのような外側のトラッキングリングがなくなり、コントローラーを手の延長のように自然に扱えるようになった。『Meta Quest Pro』に付属していたMeta Quest Touch Proコントローラーで搭載されたTruTouchハプティクスも健在であり、セルフトラッキング方式のMeta Quest Touch Proコントローラーにアップグレードすればさらに体験が向上。自分自身の手だけでバーチャルオブジェクトを操作できる「ダイレクトタッチ」を使えば、コントローラーがなくても操作ができるという。

 MetaのVR担当バイスプレジデントであるMark Rabkin氏は「究極的には、我々のビジョンは、直感的かつ快適な方法であらゆる現実の間を移動できるようにすること」としたうえで、「仮想現実(VR)や複合現実(MR)という枠を超えて、現実世界と仮想世界を無理なく融合させるという、まさに次世代の体験を可能にします。Meta Realityによって、VRの深い没入感に加え、物理世界をより楽しくより便利にする自由と喜びを提供します」とコメント。さらに「私たちは、開発者やクリエイターがMeta Questプラットフォーム上でどのようなものを作っていくのか、その可能性が無限に広がっていることをとても嬉しく思います」と、開発者たちに向けたエールを送った。

 価格は128GBモデルで74,800円(税込)となり、さらにデータ容量が必要な利用者のために、より大きなストレージモデルも提供する予定。さらなる詳細は、今年9月27日(米国時間)に開催する「Meta Connect」にて発表する予定だ。

『Meta Quest 2』(左)と『Meta Quest 3』(右)の比較画像

 さらに、2020年に登場した『Meta Quest 2』の値下げも発表。6月4日(日本時間)より、128GBモデルを47,300円(税込)、256GBモデルを53,900円(税込)に引き下げることがわかったほか、今後のソフトウェア・アップデートで、Meta Quest 2とMeta Quest ProのGPUとCPUのアップデートを実施。CPUパフォーマンスが最大26%向上し、GPUのスピードがQuest 2で最大19%、Quest Proで最大11%向上する予定だ。

『Meta Quest 3』使用イメージ

 Meta社としても、『Meta Quest 3』は複合現実と没入型のゲーム、そしてVRヘッドセットの可能性に新しい基準を打ち立てるが、『Meta Quest 2』は引き続きVRへの最も手頃なエントリーデバイスであり続け、表情や視線のトラッキングにより自然な表情で会議が可能な『Meta Quest Pro』は、仕事用に適したデバイスであり続けるという。

※1「ヘッドセット用接顔パーツ」を除いて比較

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