小野町春香が穏やかなたたずまいに秘める“白球への愛情” 多彩な表情でリスナーを魅了するにじさんじの若女将
こういった事も影響してか、2021年12月17日に行なわれた自身の3Dお披露目配信は、3Dボディ・3D空間とASMR/バイノーラル音声でミックスされた「3D & ASMR」体験、「パワプロ」に搭載しているVR技術を活かして「パワプロ」空間に3Dボティで登場して試合観戦するなど、ASMRと「パワプロ」を詰め込んだ彼女らしい内容となった。
後半にはこの配信でこけら落としとなった「にじさんじスタジアム」の始球式に、「にじさんじ甲子園」企画で仲良くなった樋口楓、舞元啓介、長尾景らが登場、彼女を祝った。
2022年の「にじさんじ甲子園」企画には監督として参加することは無かったが、代わりに「にじさんじ甲子園2022をこっそり応援したい!」「楽しくゆるく話せる空間」と称して、朝企画「#はるスポ」をスタート。各監督の配信内容・選手パラメータを独自で集計し、「昨日の配信、あの瞬間可愛かった!」「あの采配はこういう意図だと思う」などビギナーから玄人まで集まるリスナーを楽しませる内容を届けてくれた。
お気づきの方もいるかと思うが、彼女の線の細い声には感情が乗りやすく、ほんのちょっとの心の機微すらリスナーがその変化に気付けるほどだ。この辺りはASMR配信で声を繊細に出していて、自然と身に付いたクセ・スキルなのかもしれない。
これに加えて喜怒哀楽といった感情を隠すことが少なくなったことで、より心の内が声へと乗るようになった。なにかにツッコミを入れようとればクシャっと笑いながらツッコみ、アクションゲームをプレイすれば「むぅぅー!」と言いながら頑張ってプレイする彼女がいる。たとえトラブルで配信上の顔が固まっても、声だけでどんな表情か?感情なのか?その輪郭が分かるほどだ。
2023年1月上旬に開催された「新春!にじさんじ麻雀杯2023」では、仲の良い後輩・空星きらめに教えてもらった麻雀を配信内外でプレイしつづけたことで実力をあげ決勝戦まで勝ち上がり、空星きらめ当人と雌雄を決することになった。結果は空星の優勝。決勝卓4人で感想を語り合うなかで、声を殺して押し黙る小野町春香、悔し泣きをしているのが伝わってくる痛切なワンシーンであった。
こうして彼女を振り返れば、ASMR配信での穏やかさや野球好き・「パワプロ」好きなヤンチャさの裏に、その飾り気の無さや純真さがあることに気づかされる。その純真さ・飾り気のなさが、5年経ったいまも変わらない彼女のたたずまいに繋がっている。