父ノ背中・けんきの“劇的に生まれ変わったゲーム部屋”に潜入! 「モチベーションの上がる配信環境」の全容を公開

けんきの“劇的に生まれ変わったゲーム部屋”

 日々のゲームプレイを生業としているストリーマーやプロゲーマーをはじめ、ゲームを生活の主軸に置いている人々の間では「ゲーム部屋」が一種のアイデンティティとして機能していることがある。デスクトップPCにキーボード等々、ゲーム部屋に置かれている家具やデバイス類はプレイヤーごとに千差万別。自らのゲーム部屋の風景をインターネット上へ発信し、その出来栄えや機能性についてコミュニティが盛り上がる光景も珍しくない。

 その一方、とことん突き詰めるとなれば方向性が多岐にわたるのもゲーム部屋の特徴の一つである。「PCはどこに置くのか」「モニターは何枚用意するのか」「配線はどのようにまとめるのか」……等々、機能面だけでも考慮すべき要素が満載だ。

 そこで今回は、プロゲーミングチーム「父ノ背中」所属のeスポーツプレイヤー・けんき氏を迎え、ゲーム部屋のリノベーション案に関するヒアリングを実施。MSYが手掛けるプロジェクト『BASE GRAPHT』監修のもと、完成を迎えたゲーム部屋に対する意見をうかがった。(龍田優貴)

トータルコーディネートでゲーム部屋を一新 配信に適した環境構築へ

――ゲーム配信を行う環境面について、これまでに何か問題等はありましたか?

けんき:実家住まいのときは僕の一人部屋があったので、勉強机のところにPCを置いていました。ただ、自室のはす向かいに家族の寝室があったからか、夜間に家族から注意を受けたことが何度かありました。最終的には理解を示してくれたのですが、上京後はまた話が変わってきて。隣人との騒音トラブルがあり、そこから”満足に配信できる環境”について考えるようになりましたね。引っ越しする時も防音性に問題が無いのかを確認しつつ、転々としている感じです。

――ご実家の自室でゲーム配信をしていた期間はどの程度でしょうか?

けんき:僕が就職で東京へ引っ越すことになったので……半年かその辺りだと思います。と言っても環境面は実家の自室とほとんど変わらず、その時は「ゲーム配信用に部屋をしっかり作る」ことに意識は向いていませんでした。ゲーミングルームについては今回のお話をいただいて、初めて色々と考えるようになりましたね。

――防音性やネットワーク回線速度は実際に住むまで判断しにくいですよね。

けんき:おっしゃる通りで、通信環境は建物によって大きく左右されると思います。事前に情報を調べても部屋に入ってみないと分からないところがあって。入居前に近隣の方々の意見を担当者に聞いたとしても、こちらの想定と違うこともある。そういう意味でも通信環境はゲーム配信において本当に生命線です。たとえば、動画だとアップロードできれば何とかなりますけど、ゲーム配信は常に通信し続けるので。僕に限らずゲーム配信を行う人全般に言えることかもしれません。

 くわえて僕が気にしているのは”画角”の問題です。なるべくリビングは映り込まないようにしたいのと、部屋が特定される原因になりそうな箇所は映像から極力外すように努めているので。

 これは配信者ならではの懸念点と言いますか、画角や間取りを考慮すると難しい部分も色々とあって。「ここを映すとマズいから、この向きにカメラを置くしかない」……等々、必然的に画角も限られるし、ゲーミングルームを作る際に頭を悩ませるポイントだと思います。

――BASE GRAPHTの監修によって、見事にゲーミングルームが生まれ変わりました。施工前にけんきさんが盛り込んだ要望について教えてください。

けんき:一番求めたことは“配線周り”ですね。電源コード類がそのままだと見た目も煩雑だし、掃除機をかけるのも億劫になります。あと夏場は特にPC機器にも熱がこもってしまう。でも、今回はコード類が地面に無いような環境を作ってもらったので、日常的に掃除しやすい部屋に生まれ変わったのは大きなポイントだと思っています。

――配線がまとまるとスマートな見た目になりますよね。ほかにもこだわったポイントがあれば教えてください。

けんき:最初に要望を出したもので言えば、キーボードやマウスを立てるための専用スタンドですね。飼っている猫が倒さないよう、頑丈なものを新しく作って頂きました。わざわざ対応してもらって本当に嬉しいです。あとはデスク周り。なるべく省スペースでゲームを遊びたい派なので、最低限の自分用エリアを確保しつつ、猫が乗ってきても問題ないように大きめの机を用意してもらいました。

――余白を確保するために机を大きくしてもらったのですね。今回の取り組みで実感したメリット等はいかがでしょうか。

けんき:部屋デザインの面で一番のメリットは、やはりいろいろな製品をオーダーメイドで揃えてくれたことですね。知識が無いと難しい領域だし、センスの良い部屋を作るのは非常に難しいと感じました。自身でゲーム開発をしていて気づいたんですが、部屋のライトや家具の色一つで印象が変わりますし、これまで部屋全体をトータルコーディネートしてもらった経験があまり無くて。今回は事前に3Dモデルで部屋イメージを何パターンも俯瞰で見せてもらいましたが、すでに頭の中にあったイメージ通りですごく安心できました。部屋を格好良く作ること自体がセンスを問われますし、自分で磨くのも難しいので、ここは大きなメリットだと思いますね。

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