「美味しいマシンとテクノロジー
「ピエール・エルメ・パリ」とのコラボで改めて深みを知る 美味しいマシン&テクノロジー【ネスプレッソ編】
ピエール・エルメ氏がコラボで関わったのは、生産地の選定から。ネスプレッソのコーヒーマスターであるコーヒーの専門家アレクシス・ロドリゲス氏との打ち合わせをしてコロンビアを選定、さらに同地を2回訪れて生産地の絞り込みまで行なったという。「コロンビアのコーヒー農園を訪れて焙煎などを含めて色々とテストをしましたが、最終的にはトリマという地域のコーヒーに決めました。なぜトリマにしたかと言うと、私が求めていた香りが強くフルーティーさがあって甘さと苦味が抑えられた味わいだったからです」と彼は語った。ピエール・エルメ氏がコロンビアを訪れて選定したコーヒーはスイスに運ばれてネスプレッソの技術でカプセルへと封入され、それが「オリジナル」向けでは『アンフィニマン エスプレッソ』、「ヴァーチュオ」向けでは『アンフィニマン ダブルエスプレッソ』となる。
コロンビア・トリマ産のアラビカ種を使用したシングルオリジンコーヒーは、赤い果実と穀物のような香りと深みがあるのが特長だ。また、今回のコラボにあたってはエスプレッソ以外に2種のフレーバーコーヒーも手がけているが、そちらにもこだわりを投影したという。「正直、私はこれまで(ジャンルとしての)フレーバーコーヒーは苦手だったんです。だから、どうやって好きになれるのか挑戦したのです。その過程で、なぜフレーバーコーヒーが苦手だったのか分かってきました。それはほとんどのフレーバーコーヒーには、デリケートに香りが付いてないことが多かったからです。だから最適な量でフレーバーを加えればしっかりしたフレーバーコーヒーが作れると思ったのです」とピエール・エルメ氏。
そこでピエール・エルメ氏がネスプレッソと共同で生み出したのは、ヘーゼルナッツフレーバーの『アンフィニマン グルマン』とラズベリーフレーバーの『アンフィニマン フリュイテ』(商品名は「オリジナル」向け、「ヴァーチュオ」向け共通)という2つのフレーバーコーヒーだった。
ヘーゼルナッツはパティスリーでよく使われている素材で、ピエール・エルメ氏も甘みと香りを好んで食しており、ラズベリーは同氏のパティスリーでも人気のイスパハンというプティガトーの重要な素材のひとつなのだという。
ただ単純にフレーバーを施すのでなく、世界一のパティシエが設計するのだから、そのこだわりはかなりのもの。ピエール・エルメ氏は「ローストしたヘーゼルナッツは甘みと香り、口当たりが良くて苦味がない。そのベストなヘーゼルナッツの味と香りを表現できるようにネスプレッソの開発陣と試作を重ねました。コーヒーを鼻に近づけるとヘーゼルナッツの香りが感じられるように、そして味はローストしたヘーゼルナッツの甘さが口に広がるようにとこだわりました」「ラズベリーは潰した際に特別な味と香りがでてくるのですが、その時の味と香りをフレーバーとして再現したかったのです」と述べた。
フレーバーコーヒーはブラジル、コロンビア、エチオピアなどのコーヒー豆をブレンドし、焙煎したあとに、ピエール・エルメ氏が設計したフレーバーを施し、カプセルに封入される。
発表会では、自らが開発を手がけたコーヒーを改めて口にしたうえで、「数ヶ月前、開発していた時に飲んだのと同じ素晴らしい味。ネスプレッソの開発チームがカプセルコーヒーにして一般販売できることになったのはおめでとうと伝えたいし、感謝ですね」と総括した。ピエール・エルメ氏がコロンビアを訪れて生産地から選定したり、フレーバーを設計し、香りと味わいにこだわりぬいた一杯がカプセルに封入され、ボタンを押すだけで誰もがその味を再現できるのだから、ありがたい。
ここで改めて、鈴木氏がネスプレッソを評価していた理由が見えてくる。ちなみに鈴木氏はアレクシス・ロドリゲス氏とも親交があり、コロンビアの生産地も知っているからこそ、ネスプレッソの真価に早くから着目していたという。なおネスプレッソはカプセルコーヒーだけでなく、コーヒーメーカーの抽出技術やリサイクルプログラムなどコーヒーに纏わる独自のテクノロジーやシステムを確立している。それについては、また改めてご紹介したい。
■商品情報
・コーヒーメーカー
商品名:ヴァーチュオ ネクスト
価格:2万900円
冬の特別な数量限定コーヒー
ネスプレッソ × ピエール・エルメ・パリ コラボレーション
問:ネスプレッソ
https://www.nespresso.com
フリーダイヤル 0120-57-3101