読者レース197位で”おじさん”が激怒した名作も……『異世界おじさん』から見る懐ゲーたち

読者レース197位で”おじさん”が激怒した名作も……『異世界おじさん』から見る懐ゲーたち

 『ガーディアンヒーローズ』は当時のゲームの中でも突き抜けていた作品ではあったのだが、セガサターン専門誌『セガサターン マガジン』内の読者レースでは197位となかなかの低評価だった。アニメではこの結果を見たおじさんが雨に打たれて雷を放ちながら、「格ゲーのシステムを横スクロールアクションに破綻なく取り込んだ革新性と完成度、ちゃんと評価しろよ!」と激怒していた。その気持ちは、わからないでもない。

 ちなみに同レースの1位は『EVE burst error』、4位は『この世の果てで恋を謡う少女 YU-NO』、6位は『Piaキャロットへようこそ!!2』など、パソコン版がリリースされたのち、セガサターンに移植された美少女ゲームが上位を席巻していた。

 この結果におじさんは「硬派一辺倒だった男子校生が色恋沙汰には勝てなかったのを見るような寂しさがある」と落胆した。ただ落ち込むおじさんをよそに、このシーンを見たとき、確かにセガサターンは艶っぽいパッケージのゲームが多かった記憶が蘇り、「セガサターン=大人のゲーム」という印象が強かったことを筆者は思い出した。

 また、ドリームキャストでも同じことが言える。ただ何となくゲームショップでドリームキャストのゲームを裏返しながらいろいろ見ていると、急にアダルトな画像が目に飛び込み、急いで棚に戻したことまでフラッシュバックした。

大逆転を可能にした「太陽ぷよ」がまぶしい『ぷよぷよSUN』

 1996年にアーケードゲームとして登場し、セガサターンをはじめ、プレイステーションなどにも移植された「ぷよぷよ」シリーズの3作目『ぷよぷよSUN』も紹介したい。

 本作の特徴としては、新要素として登場した「太陽ぷよ」が挙げられる。これは対戦中に「相殺」や「全消し」をすると降ってくる特殊なぷよで、おじゃまぷよ同様、隣り合わせのぷよを消すと一緒に消える。おじゃまぷよと異なる点は、太陽ぷよを消すと、相手に送れるおじゃまぷよの数が多くなること。これにより、大きめの連鎖ができない人でも太陽ぷよを絡めて、1~2連鎖するだけでも勝てるようになったのだ。

 『異世界おじさん』の主人公であるおじさんが甥のたかふみを『ぷよぷよSUN』に誘うシーンもあるが、より印象的なのは、おじさんがエルフに「ピンチはチャンス」という自身の座右の銘を語る場面である。

 「危機的状況はちょっとした流れで逆転の一手を生む」「どんな時どんな相手にも、諦めずに挑み続けることが大事なんだ」と良いことを言ったあと、「誰の言葉よ?」とエルフに問われ、おじさんは「ぷよぷよの攻略本だ」と回答。4~5連鎖できない状況、つまりはピンチでも、「太陽ぷよ」というチャンスがあれば逆転可能ということだ。たかふみは相変わらずの呆れ顔を見せたが、おじさんがぷよぷよから不屈の精神を獲得したというのも、なんとなくわかる気がする。

 前衛的なゲームから定番ゲームなど、バラエティ豊かなセガのゲームたち。メガドライブミニ2が10月に発売されたこともあり、次はセガサターンミニの発売を期待したくなる。

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