B.A.P、IZ*ONE、ENHYPEN……韓国アイドルの“カメオ出演”が豪華すぎるドラマ『MIMICUS』とは

若者の青春成長譚だけではないサスペンスフルなストーリー

 今作はキャラクターたちが様々な出来事や困難にあいながら成長していくハイティーンドラマだが、背景にある物語は決してさわやかだったり青春ストーリーらしいものだけではない。タイトルの『MIMICUS』は周囲の背景に擬態することで知られるタコ、ミミックオクトパスの学名Thaumoctopus mimicusから来ていると思われる。実際、宣材や作中でもタコのモチーフはよく見られる。

 芸能高校に通っている主人公のユソンはある日、ふとしたことから写真がネットで拡散され、「大手事務所所属の有名練習生チ・スビンに似た人」として有名になってしまう。子供の頃から人を真似することも真似されることも嫌いだったユソンだが、学校内で発表しようと練習していたダンスステージが、スビンのものとそっくりだということに発表会当日に気づき、学校から逃走する。一方のスビンは練習生として所属するJJエンタの社長である母親との関係にうまくいかないものを感じている。家は裕福で何不自由ない生活だが、母親が自分を通して別の誰かを見ているような気持ちに苛まれて生きてきた。やがて自分の母親とユソンの母親の因縁を知り、スビン自体も自分こそがミミックなのではないかと悩み始める。やがてJJエンター企画の大型デビューサバイバル番組「MIMICUS」の開催が発表され、ユソンはそれに出場することを決めるのだった。

 本筋は学園ものと芸能界ストーリーだが、そこに母親との関係や親世代からの因縁というような韓国ドラマらしいやや濃厚でドロドロした背景が加わることで、物語により深みを増している。K-POPが好きな人はもちろん楽しめる内容だが、アイドル好きや若者だけではない幅広い年齢層にも刺さるような作品に仕上がっているのではないだろうか。

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