キウイブラザーズ、話題の24時間AR配信はいかにして生まれたか 制作スタッフに聞く“クリエイティブの裏側”

究極のゴールは、キウイブラザーズ自体をインフルエンサーにすること

ーーキウイブラザーズがソファーに座る際のへこみなど、とても精巧に作られていることが伝わってきます。

石井:ソファーに関しては、台の下に、ワイヤーのようなものを入れて、下から引っ張っています。CGのキャラの動きに連動する事で、どこまでがCGなのか実物なのか、うまい具合にMixさせることができました。この仕様に気づくと、さらに面白く見えるのではないかと思います。

ーーそんな仕掛けが……! そのほかに、意識されたことはありますか?

諸星:ライティングも時間によって変えていますし、BGMにもこだわっています。長時間のライブ配信なので「チル系の方が心地いいかな?」と思ったのですが、アガる健康法をテーマにしているので、いい塩梅を探しつつ。総じて、この世界のどこからから、ほんとうにキウイブラザーズがライブ配信をしているかのような感覚を味わえるような体験を目指して演出や仕掛けを考えていきました。

北田:楽しく健康に、というブランドの考えを、どのように24時間のライブ配信で伝えていくか? ということも考えていました。

ーーユーザーの平均視聴時間も関わってきそうですね。

北田:鋭いですね。そこ、僕らも賭けだったんです。デジタルのキャンペーンって、初日にいっぱい来てしまって、だんだん少なくなることが多いじゃないですか。だけど、毎日ちょっとずつ新しい人が来てくれるという状態を作りたかった。サイト誘引の仕方も、工夫していました。あまり、一気に人が増えないように。

ーーそこまで、意識されていたのですね。

北田:はい。コメントも、これくらいのスピードだとストレスがないとか。みんなが、楽しめるように。自分の意見を入れたら、採用されそう!と思ってもらえるくらいを目指していました。いまは、30分~1時間滞在してリクエストし続けていれば採用されると思うので、わりと理想の形になっていますね。

ーーでは、最後に。今後、キウイブラザーズを通してやってみたい施策を教えてください。

北田:ずっとこだわっているのは、キウイブラザーズが同じ世界にいると思ってもらえるようにすること。芸能人やインフルエンサーのような感じで見てもらえるようになるのが、究極のゴールです。そうすると、彼らが発信する内容に説得力が生まれると思うんです。そこから、YouTuber的な活動ができるかもとか、映画を制作してみようとか。どうしたら、もっとキウイフルーツとキウイブラザーズを好きになってもらえるかを考えていきたいです。令和の企業キャラクターとして、もっと成長させることができればうれしいですね。

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