『今日好き セブ島編』最終話ーーカップル成立したのは……“最後のアピールタイム”まさかのルール違反?

『今日好き セブ島編』最終話

『セブ島編』の恋にはとある共通点が?

 ではなぜ、あすかとあやねの恋は明暗が分かれたのか。もちろん、彼女たちが好きになったふたりの男子を含めて、まったく同じ恋物語を歩んだわけではない。しかしながら、あすかとあやねがどちらも一途にアプローチを続けた点以外にも、ある程度の共通点を見つけられるだろう。

 例えば、そらは告白後に「大好きっていうキモチにまではいかなかった」と明かしていたが、継続メンバーとして旅の途中から参加したことで、時間の短さを感じていたのだろう。だが実は、こたろうもあやねを意識し、彼女に振り向いたのはじゅり(三浦寿莉)への失恋後から。彼女の告白にOKを出すまで、ほとんど時間はなかったわけである。

 その点を踏まえると、当事者ではなくあくまで一視聴者として旅を追いかける限りでは、そらもこたろうもカップル成立の可能性はあるように思えた。そらは前述の糸電話、こたろうは“最後のアピールタイム”での「しゃー!」という小さめなガッツポーズなど、女子陣がともに男子からの好意を右肩上がりに上げ続けていたのは間違いない。少なくとも、アプローチを始めてから低空飛行を継続していたことではないのは明らかである。

 となると、ひとつの答えが、こたろうの失恋経験とそれに伴う決断にあるのではないだろうか。彼が失恋を経験したことで、あやねの一途さに自身を重ね合わせて、誰かが自分を好きでいてくれることのありがたさを、これまでにないレベルで実感した。あるいは『小夏編』のように、次回の旅にこの関係性を引き継ぐことで、今度はあやねを争う別の男子が現れるかもしれない。そもそも、あやねが次の旅に参加するのか。

 そんな可能性や彼の心中を勝手に考えてみたが、そらとの共通点と相違点を比べてみると、そのあたりが着地点になるはずである。何はともあれ、こたろうはあやねを選んだ。なぜなら、彼が彼女を好きになったから。それだけは何が起きても間違いない事実である。

 どれだけ逆境的な状況であっても、決して好きな想いを諦めてはいけない。もちろん『セブ島編』で実らなかった恋もある。それでも、今回のあやねのように、どこかで幸せなフィナーレへと繋がる道が拓けるかもしれないのだ。信じる者ができれば救われてほしい。それが恋なのだと思う。

【場面写真】『今日好き セブ島編』最終話ハイライト

【写真】『今日好き セブ島編』メンバー一覧

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