史上初の禁断ルール「男女どちらにも“オオカミ”が……」 最新作『オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない』はどんな恋の心理戦を生む?
8月14日より放送開始となるABEMAの大人気恋愛番組『オオカミ』シリーズ最新作『オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない』(以下、『オオカミちゃんくん』)では、番組史上初“禁断のルール”が遂に解禁されることで話題になっている。男女どちらにも恋をしない“嘘つき オオカミ”がいるという大混乱必至の新ルールによってどんな展開がもたらされるのか予測してみるだけでも既に楽しい。
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まずは、当人としては最も避けたいだろうパターンとしてあげられるのが、“オオカミちゃん”と“オオカミくん”同士の恋愛だろう。前シーズンの『彼とオオカミちゃんには騙されない』でも、その“まさか”が起きた。シリーズ初、男性メンバーの中で1人だけ“オオカミちゃん”の正体を知る存在「彼」が選出され、「彼」は最終告白までその秘密を守らなければならないという非常に酷な新ルールがあまりに切ない結末を生んだ。もちろん“オオカミちゃん”からすれば「彼」にアプローチをかけることだけは最も避けたい事態だったわけだが、それが現実のものになり、予想外の感動を巻き起こした。
男性メンバー最年少のサスケ(SASUKE)がこの前代未聞の「彼」という大役に選ばれてしまうが、最終的には“オオカミちゃん”の正体を知りながらもその張本人・まゆ(北澤真悠)の元に最終告白に向かった。互いに“正体を知られてはいけない者同士”、その“役割を全うしようとする者同士”分かり合えてしまう孤独や苦しみがあったのだろう。「彼」にしかできない形でまゆやその他のメンバーをフォローするサスケの配慮や優しさに涙を誘われた視聴者も少なくなかっただろう。
“オオカミちゃん”と“オオカミくん”だからこそ分かり合えてしまう部分もあるだろうし、自分は恋をしない(恋をしてはいけない)状態で相手の恋心に踏み込むことには相当の葛藤や痛みが伴うはずだ。もしかすると『オオカミちゃんくん』では、誰かに嘘をついて相手の気を引こうとしたり、その気持ちに応えるような素振りを見せる苦しさに耐えきれず、敢えて“オオカミ”である相手を選び、騙し合うことを自ら選択するパターンも見られるかもしれない。あるいは、“オオカミちゃん”や“オオカミくん”が、自分以外の誰かの恋を優先して、誰かが誰かを真っ直ぐに想う気持ちを守ろうとし、敢えてより“オオカミ”っぽい相手に自分は矢印を向けて、その動きをブロックしようとするという展開もあり得そうだ。そして、これまでは自分の秘密を守ることが最優先だった“オオカミ”も、もしかすると相手が“オオカミ”でないか確認するために、他の“オオカミ”を炙り出すためにより突っ込んだ質問をするなど、“攻めのオオカミ“の姿勢が見られそうな気もする。
“攻めのオオカミ”と言えば『虹とオオカミには騙されない』(以下、『虹オオカミ』)では、「メンバーと2人きりで虹を見た場合、虹が出ている間は一切の嘘をついてはいけない」というルールが思いもよらぬ用いられ方をした。なかなか2人きりになったタイミングで虹が出ることなどなく、最初は「虹が出たら聞きたいことがある」と息巻いていたメンバーたちの間でも出番なく終わってしまったこのルールだったが、まさかのオオカミ本人によって行使された。“オオカミくん”だったしゅうぞう(大平修蔵)自らがホースから水を噴射させて作った虹の下、ずっと自身に想いを寄せてくれていたがセイラ(安斉星来)に対して「“好き”ってことを約束する」と自分の気持ちを伝えていたシーンは、ルールを逆手に取った粋な演出だった。
しかし、ほかのメンバーも虹が出ていたら、本当にそんなチャンスが回って来た時に怖がらずに真実を知ることを望めるものなのか、非常に興味深い。今回の『オオカミちゃんくん』ではそんな部分も含めて駆け引き、心理戦が激化しそうで楽しみだ。