NASA、火星に“宇宙ヘリコプター”を投入か? 打ち上げは2028年の夏を予定
最近、俄然注目されているドローン。空での情報収集や運搬など、様々な場面でゲームチェンジャーになりうる。最新の宇宙事業でも、計画を変更して無人ヘリコプターが投入されることになった。
火星の土壌サンプルを地球に持ち帰るNASA(アメリカ航空宇宙局)とESA(欧州宇宙機関)の共同プロジェクトは、2033年までに地球に到達することを目指している。
この長期計画のプロセスには、少なくとも3つの主だったミッションが含まれる。まず、NASAの探査車パーサヴィアランス(Perseverance Rover)が火星のサンプルを収集。サンプルフェッチローバーがそのサンプルを回収し、火星上昇車両(Mars Ascent Vehicle)という小型ロケットに運び、打ち上げる。その後に、サンプルを地球に届けることになる宇宙船とランデブーするという流れだ。
しかし、NASAは2015年以降、ヘリコプターを使うアイデアを検討し有益であるとの判断から、ここにきて計画に採用する方針を発表した。
予備のサンプルフェッチローバーとその着陸船に代わり、メインの着陸船に2機の宇宙ヘリコプターを搭載するのだ。この宇宙ヘリには、すでに火星ミッションに投入されているNASAのヘリコプター「Ingenuity Mars」と同じフレームワークが使用される。外観は、レオナルド・ダ・ヴィンチの有名なスケッチを彷彿とさせる。
「Ingenuity Mars」をベースにしてロボットアームが取り付けられ、さらに着地脚には地面を移動可能な車輪がつけられるという。想像すると、なんとも不思議なマシンだ。
頑丈ながら低速の探査車に対して、性能でどれだけ優位性を発揮できるかが宇宙ヘリコプターのカギとなる。「Ingenuity Mars」は、30回のテスト飛行をクリアし平均1年以上の耐久性があるという。
火星への打ち上げは2028年の夏を予定しているため、まだ改善できる時間的な余裕はあるだろう。
https://www.slashgear.com/943918/nasas-audacious-mars-sample-return-plan-now-includes-two-space-helicopters/
https://www.upi.com/Science_News/2022/07/28/Mars-sample-return-helicopter/7551659022603/
https://nypost.com/2022/07/28/new-mars-sample-return-game-plan-gives-nasas-rover-a-promotion-adds-2-helicopters-as-backup/
https://www.itechpost.com/articles/112516/20220728/mars-sample-return-mission-will-now-involve-two-helicopters-%E2%80%94.htm