『マリオ』における“味方”としてのクッパの魅力と意外な軌跡 『マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル』新情報を機に振り返る
味方は“時々”が望ましい?『マリオ+ラビッツ』後の動きが注目される
とは言え、(当たり前だが)2000年代と2020年代の今では状況が大きく異なる。
なにより『マリオ&ルイージRPG』シリーズが事実上の凍結状態にある。『ペーパーマリオ』シリーズも路線変更後、アクションアドベンチャーゲームとしての展開が主流になり、RPG路線へと回帰するようなことは当面起きにくそうに見える。
なので、『マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル』発売後は、再び味方としての登場機会が減るかもしれない。
ただ、バランス的にはそれが望ましいとも言える。そもそも、クッパは宿敵。定番化すると本来の設定のみならず、味方になる展開自体の珍しさも薄れかねない。
『スーパーマリオRPG』以降、クッパが味方で登場した作品数は最新の『ペーパーマリオ オリガミキング』を含めてもわずか5作。今度の『マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル』を入れても2桁に届かない。
こうなったのには前述の2010年代の事情もあるが、おかげで珍しさが保たれ、際立っているのも事実。まったくないのもそれはそれで寂しいが、時々味方になって、新たな展開が起きるという、風物詩的な傾向になるのが理想的かもしれない。
だからこそ、過去の登場5作も語り草になっている節がある。
果たして機会が増えるのか、あるいは減っていくのかは全く読めないが、過剰に推すようなことにはならないことを願いたいところである。
また、話題は『マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル』になるが、ぜひとも前作『マリオ+ラビッツ キングダムバトル』でのクッパの不遇を救済する作品になって欲しいところだ。
正直、前作のクッパは不遇と言われても仕方がないぐらい存在感が薄かった。本当に最後の最後に登場するだけで、大半は息子の「クッパJr.」に出番を取られていた。ついでにこれはネタバレになるが、台詞も一切用意されていなかった。
今回は海外版の動画によれば、台詞が用意されているようなので、一定の存在感は出せそうではある。戦闘においても、バズーカ砲のような重装備で戦う姿はもちろん、マリオとどんな連携プレイを見せてくれるのかに注目だ。
前作ではマリオ、ルイージがそれぞれの持つ迎撃スキルで、まさに『スーパーマリオブラザーズ』な連携プレイを決められるようになっていた。本稿執筆時点でクッパがどんなスキルを持つかは明らかになっていないが、もし、連携可能なスキルを持つのならば、マリオとパーティを組んで、その演出をとくと拝見したい限りである。
「Nintendo Direct mini ソフトメーカーラインナップ 2022.6.28」の翌日、海外のユービーアイソフトが実施した「MARIO + RABBIDS SPARKS OF HOPE SHOWCASE」では、『スーパーマリオRPG』、『マリオ&ルイージRPG』シリーズの音楽を担当した下村陽子氏の参加も明らかになっている『マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル』。
頼もしくてカッコいいクッパを堪能できる作品として、過去の味方登場作と肩を並べる傑作になることを、『スーパーマリオRPG』の頃から見てきた世代としては注目したい限りだ。
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