扱いづらい主人公に手強いシミュレーション……『ファイアーエムブレム 封印の剣』20周年を機に振り返る

支援会話システムで各キャラクターの深掘りが可能

 いまやシリーズではお馴染みになった「支援会話」が初めて実装されたのも『封印の剣』だ。これは、特定のユニット同士を隣接させておくと発生する会話イベントを指す。会話を行うと支援レベルが上昇し、ユニットが近くにいるときはお互いの能力が上昇するようになる。

 支援会話を行えば、戦略的に有利になるのはもちろんだが、バリエーション豊かな会話イベントを楽しめる。本編でほとんど喋ることのないキャラクターの背景がよくわかるうえに、中には支援会話を通じて恋仲になるキャラクターも存在する。しかし、一周だけで結べる支援の数には限りがあるため、前回とは別の支援会話を見ることも周回プレイのモチベーションとなる。

 『封印の剣』では各キャラクターの掘り下げはあくまで副次的な要素だったが、シリーズ最新作となる『風花雪月』においては、この要素がとことんまで突き詰められた印象がある。『ファイアーエムブレム』シリーズはもともと「キャラゲー」の要素が強いシリーズではあるものの、それを深化させるきっかけとなったのは『封印の剣』から実装された支援会話なのではないだろうか。

 携帯機への移行によって、新たなファンも獲得した『ファイアーエムブレム 封印の剣』。いま一度プレイしてみてはいかがだろうか。

■画像参照元:ファイアーエムブレム 封印の剣公式
https://www.nintendo.co.jp/n08/afej/index.html

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