『THE KING OF FIGHTERS XV』盛り上がりの理由は何? ゲーム性を『ストリートファイターV』と比較して考えてみる

『KOF15』と『スト5』を比較して考える

 2022年2月14日に発売されたKOFシリーズの最新作『THE KING OF FIGHTERS XV』(以下「『KOF15』」という)。約5年半ぶりのナンバリングタイトルということもあり、KOFファンのボルテージは高まり続けている。

 また、『KOF15』はストリートファイターシリーズファンからの注目度も高い。というのも、『KOF15』の発売時期が、『ストリートファイターV』(以下「『スト5』」という)競技シーンのオフシーズンと被っていたからだ。いま、『KOF15』と『スト5』のゲーム性の違いはホットな話題だろう。

 本記事では、『KOF15』の盛り上がりを、『スト5』とのゲーム性の違いから考える。

【日本語】KOF XV|Official Trailer

『KOF15』の盛り上がり

 『KOF15』の盛り上がり具合は、プロ格闘ゲーマーの配信から見て取れる。ストリートファイターシリーズをメインに活動しているマゴやネモ、ハイタニなど、人気プロ格闘ゲーマーが軒並み『KOF15』をプレイする様子を配信しているほどだ。彼らの配信内では、「はじめてKOFシリーズを購入した」とのコメントが目に付くことも多い。

『スト5』のゲーム性を振り返る

 『KOF15』のゲーム性を考えるために、『スト5』のゲーム性について振り返る。同作では、攻めてくる相手を迎撃する戦法が強力だ。ジャンプで接近してくる相手を対空技で迎撃するなど、強引な攻めをさばくことから試合は展開されていく。上級者同士の試合であれば、開始早々じりじりとした地上戦が繰り広げられる。まるで“真剣の一騎打ち”だ。

『KOF15』のゲーム性

 『スト5』の試合展開が“真剣の一騎打ち”なら、『KOF15』の試合展開は“ケンカ”だ。試合開始の合図と同時に、両キャラクターは激しく動き回りはじめる。『スト5』のようなじりじりとした地上戦は見られず、目まぐるしい攻めの応酬が展開される。

 『KOF15』で攻めが目立つ理由は主に2つ。ひとつ目は「ジャンプ攻撃に対する迎撃が難しいこと」。ふたつ目は「様子見が弱いこと」だ。

 『KOF15』は、「通常ジャンプ」、「小ジャンプ」、「中ジャンプ」、「大ジャンプ」の4種類のジャンプシステムを採用している。4種類のジャンプを上手く使い分ければ、相手からすると的を絞れない。対応に回ることが困難であるため、ジャンプ攻撃で接近する戦法が強力だと考えられている。

 『KOF15』において、“様子見”は弱い行動のように思う。『スト5』では、自分からは何も技を出さない“様子見”が強力だ。“様子見”をしていれば、相手の攻めを目視して対応できるからだ。一方、『KOF15』の場合はジャンプ攻撃が強力ということもあり、目視してから攻めに対応するための“様子見”は弱い行動だと思う。

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