新しいiPhone SEは「Touch ID」踏襲。マスクで顔認証ができないいま、重宝されるか？

　Appleの新製品発表会「最高峰を解禁。」が、2022年3月9日午前3時より開催された。M1チップ搭載の「iPad Air」や、全く新しいクラスとなる「Mac Studio」など、多くの新製品が発表されたなか、多くの人が待ち望んでいたであろう新しい「iPhone SE」も登場した。

　第3世代となる今回のiPhone SE。最大の見所は、現行最新機種である「iPhone 13」シリーズにも搭載されている、「A15 Bionic」を搭載している点だ。「A13 Bionicを搭載した前モデルのiPhone SE（第2世代）と比べて、CPUやGPUなどの処理性能が大きく向上した。「iOS15」との連携により、バッテリー時間も約2時間向上。

　ディスプレイは4.7インチ、解像度は750×1334px。この数字は第2世代のiPhone SEと同じだ。そして、「Touch ID」内蔵のホームボタンも同じく継続。これにより「ホームボタンがあるiPhoneが欲しい」という場合は、相変わらずiPhone SEが候補となる。使用感が同じで処理性能が向上しているなら、大歓迎だろう。

　さて、このTouch ID内蔵ホームボタンだが、昨今のコロナ禍においては顔認証よりも指紋認証の方が使いやすいという声も多い。事実、筆者は顔認証である「Face ID」搭載の「iPhone 12」と、Touch ID搭載のiPad Air（第4世代）を使っている。マスクをしていない時はどちらのロック解除も使いやすいが、カフェや出先などでマスクをしたままロック解除をする場合、Face IDの方は極めて面倒に感じている。指紋認証は、やはり便利だ。

　Appleもそれを承知しており、iPhoneをApple Watchと連携すればマスクを着けたままでもFace IDが利用できる（ただし「iPhone X」、「Apple Watch Series 3」以降）。また、次なるiOS15.4ではマスクのままでもFace IDが使えるかもとウワサされている。裏ワザとしては、マスクを着けた顔をFace IDに認識させる方法もあったりするが、いずれにしても指紋認証にはないハードルがあるのは事実だ。