eスポーツ新興勢力・FENNELが感じた、ファッション界進出の可能性

FENNELに聞く「ゲーム×ファッション」

ストリートとゲームには、親和性がある

ーー「ストリートブランドを参考にしている」とのことですが、ストリートとゲームは相性が良いのでしょうか?

堀田:ストリートで通用しているものがゲームでも通用する、といったことでは必ずしもありませんが、ある程度親和性はあるのかな、と思っています。実際、僕らの世代のゲーマーは、ヒップホップをメインに聴いていますし、ストリートっぽい服装が好きな子が多いですね。ひと昔前の、ゲーマー=オタクといった側面は今はほぼなく、ファッション感度の高い人も増えている印象を受けます。

ーーゲーマーの性質がそのように変化してきた理由は、何かあるのでしょうか?

堀田:僕の肌感ですが、ここ1年でアーティストや芸能人の方のゲーム配信が増えてきているので、世間的にもゲームをすることが一般化してきているんじゃないかと思っています。

 ほかにも、モバイルゲーマーは比較的おしゃれな人が多いので、そういった人たちを見て他のゲーマーたちも外見を気にし始めたり、人に見られることの多いストリーマーたちの中でも外見に気を配る人が増えてきたり、といったことはあるのかもしれませんね。

ーーそのような状況の中で、堀田社長はファッション×ゲームにはどのような可能性があると考えていますか?

堀田・マキシム・アレクサンダー氏

堀田:ファッション感度の高い人が増えていることもあり、ゲーム業界がファッション領域に進出することに関しては、追い風にはなっているなと感じています。一方で、「ゲームとは何か」をもっと考え、ファッションに落としこまなければいけないな、とも思っています。人目に触れることが多い人にとってファッションは重要ですが、ゲームは基本的に家でやるものなので、ゲーマーにとっては気にしなくていいものかもしれない。もしかしたら、ゲーム内のアバターの服などの方が実は相性が良いのかもしれません。

 これに関しては、僕もまだ回答は持っていないので、FENNELを成長させていく中で、模索していければと考えています。ただ、FENNELとしては、「eスポーツをかっこよくしたい」という思いがあり、クリエイティブに注力しています。その軸はブラさずに、例えば自身のブランドを持ちたいというストリーマーのサポートや、リアルイベントでのコミュニケーションを通じて、来店した方のファッション性をあげるアドバイスをするなど、様々な手法を通じて業界全体のファッション感度を上げていきたいですね。

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