SKY-HI、☆Taku Takahashiらが登壇した「NEX STAGE」発表会 gloとblock.fmがタッグを組む
アーティストが考える「音楽とSDGs」の可能性
続いて行われた「音楽とSDGs」のセッションでは、ぷにぷに電機、大沢伸ー、AAAMYYY(エイミー)が登壇した。
「SDGsは福祉、教育、ジェンダー、イノベーションなど単独の課題ではなく、それぞれが複雑に絡み合っているからこそ、自分たちの生活とも密接に関わっている。私自身、自宅のスタジオ環境を100%再生可能エネルギーにシフトしたりシングルユースをなるべくしないようにしたりと、無理なくできることから実践している」とぷにぷに電機が意見を述べた。
大沢伸一は温暖化の解消やプラスチックゴミの削減に着目していることを紹介し、「自分のできることは何かを常に考えている」と話す。「一人の人間が起こせるアクションから、社会に波及していく図式を作るのは非常に難しいと感じているなか、自分が取り組んでいるアクションのひとつとして、ナッツミルクを使ったお店『THE NUTS EXCHANGE』を運営している。畜産業界が環境に与える影響は大きく、牛乳の代替としてナッツミルクを使った乳製品を広めるためにオープンさせたが、商売ではなく、ある種実験の場として捉えている。もちろん売り上げも大事だが、選択肢を増やしたりコンセプトを広めていったりすることの方が大切。さまざまな制約があるなかで、新品を使わないよう試行錯誤するのはゲーム感覚で楽しめていると思う」
AAAMYYYはSDGsについて、「お笑い番組でたまたま見かけたり、周りのアーティストも感心を持ったりしてきたことで、ようやく自分ごとになった。自分はアーティストでありながら一人の消費者だと思っていて、大それたことはできないものの、環境負荷のかからない商品を選んだりサスティナブルな活動に参加したりと『選択』することを通して、楽しく実践できればと思う」と自身の思いを話した。
音楽業界からのSDGsの可能性に対する考えも、各登壇者がそれぞれ意見を寄せ合った。
ぷにぷに電機は「ジェンダー平等、教育、ヴィーガンなどの観点から、誰もが安心して音楽を楽しめるフェスをやってみたい。音楽の力で社会貢献できる可能性は無限大にある」とし、大沢伸一は「コロナ禍で配信ライブが普及し、現地に足を運ばずにエンターテインメントを楽しめるようになったのは大きな進歩だと思っている。XR技術などテクノロジーの進化もあり、来年は海を越えての音楽セッションに挑戦していきたい」と目標を掲げた。
AAAMYYYは「自分の身近から変えていき、整えていくことが大事なので、今自分が取り組むアクションの次には誰かがいるということを意識しながら、アーティスト活動やSDGsを意識した行動につなげていきたい」と語った。