【東海オンエア・コンビ分析】第七回 としみつ&しばゆー 互いに補い合う友情関係

 そんな2人にとって台本なしの『TECHELOR』で、一風変わったパフォーマンスに驚かされるが結婚に対して誠実な考えを披露する詩人・聖川善晴(しばゆー)と、熱烈なラブソングを歌い上げるも恋愛経験は決して多くない不器用なミュージシャン・鈴木俊光(としみつ)の一騎打ちは、まさに水を得た魚のようなシチュエーションとも言えそうだ。

 2児のパパとなっても少年の心を忘れないしばゆーと、周囲に媚びるダサい大人にだけはなりたくないと尖り続けるとしみつ。きっと東海オンエアが大人になってもなお“同級生感”がずっと消えないのは、この2人の間にある特有の“男子ノリ”ゆえに違いない。

しばゆーはとしみつに説教されています

 「いい年だから」なんて言葉が一切通じなさそうな2人ゆえに、ときには真正面からぶつかることもある。2020年1月のサブチャンネル動画『しばゆーはとしみつに説教されています』では、そのタイトル通りとしみつがしばゆーに怒り心頭に発した様子が映し出された。どうやら、しばゆーが無断でとしみつのシャツを借用し、さらにはしばゆーがそれをひざかけのように使い、子どもがその上で靴を履いたまま座って汚したというのだ。

 「汚したのはごめん」と謝るしばゆーに、としみつは「ガキが汚すぶんにはしょうがないの。ガキは悪くないからさ。ただこいつの親父としての自覚」と真っ当に叱るのだ。「お前の子どもはお前を見て育つんだぞ」としばゆーを思うからこそのまっすぐな言葉に、「友だちに怒られるとこんな気持ちになるんだな」とバツの悪そうなしばゆー。最悪の空気となりそうな場面だが、そのなかでもコントを交えて笑い合う。

 最終的にはとしみつが「直していこう、一緒に。埋め合っていこう」と声をかけ、しばゆーが「うん」とうなずき、握手をして仲直り。こんなにもストレートに友だちに対して思ったことを言いながら、補い合っていける友情もなかなか見られないように思う。その眩しい関係性が続くさまこそ、東海オンエアが人気を誇る理由なのかもしれない。

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