宮迫博之の「YouTube活動」視点から考える、雨上がり決死隊の“解散”

宮迫YouTubeから考える「雨上がり決死隊の解散」

 ドラマティックで、エモーショナルで、それでもどこかあっさりとした、そんな幕引きだった。

 蛍原徹と宮迫博之によるお笑いコンビ・雨上がり決死隊が、昨日8月17日の『アメトーーク 特別編 雨上がり決死隊解散報告会』(ABEMA/吉本興業YouTube公式チャンネルで配信)をもって解散した。

 冒頭、約2年ぶりに『アメトーーク!』(テレビ朝日系)のセットに立った宮迫は「2年ぶり。やばいっすね」と感極まり、度々言葉に詰まった様子を見せた。その後「ご迷惑をおかけした皆さん、すみませんでした」と改めて謝罪し、蛍原が「雨上がり決死隊、平成元年にコンビ結成しまして約32年経ちましたが、本日をもちましてコンビを解散いたします。お世話になりました」と挨拶するところから、番組の幕が開けた。

 1989年から約32年にわたるコンビ活動の“終わりのはじまり“は、2019年に宮迫らを中心に「闇営業」が問題化したことだった。処分はそれぞれのタレントに下されたが、宮迫は結果的に吉本興業とマネジメント契約を解消。蛍原が『アメトーーク!』を含め、雨上がり決死隊としての仕事を一人で守り続けてきたが、宮迫の復帰は叶わないまま、解散の運びとなった。

 配信内でも触れられていたが、解散にあたって蛍原が降板を申し入れた『アメトーーク!』は、宮迫やスタッフらの説得により、一部タイトルを変更して、蛍原がMCを務め、ゲストMCを迎えるここ2年のスタイルをキープしたまま継続することが決定した。

 振り返れば、宮迫は2020年1月29日にYouTubeチャンネル「宮迫ですッ!【宮迫博之】 」を開設。最初に投稿した“謝罪動画“は、わずか1日で204万回再生を記録したが、低評価が高評価の倍以上の数字になるなど、手厳しいスタートとなった。ほぼ同じタイミングで表舞台に復帰し、世間から“お帰りムード“で迎えられたロンドンブーツ1号2号の田村亮とは正反対ともいえる、逆風の中での再出発になった。

「宮迫さんがその時期にYouTubeやるっていうことは疑問でした。僕の中で大きかったのは、始めた時期。ロンブーの亮が復帰する会見の前にやり始めたのが、ちょっと僕はいまだに……。もちろん事情はあってのことだと思うんですけど」
「宮迫さんがYouTubeをやり始めてから、方向性の違いがどうも大きくなってきたような……。僕は複雑な気持ちが続いてました」(蛍原/番組内での発言より)

 番組へゲストとして登場した、東野幸治・出川哲郎・ケンドーコバヤシ・狩野英孝・FUJIWARAと宮迫が「頑固」「やりたくないことは絶対にやらない」と話していたように、“筋”や“義理人情“を大事にし、復帰もまずは舞台から粛々と、と考えていた蛍原にとって、これが解散を決意させる要因になったようだ。

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