JO1の動画変遷から見る「INI クラス」の今後 特徴は虹プロに似た”テロップ”にあり?

JO1の変遷から見る、今後のINIの動画展開は?

 このように、JO1の動画は時期によってかなり変化し、新企画も頻繁に行われている。一方、先日公開されたINIの初企画はどのようなものだったのだろうか。タイトルは「INIクラス Part1」。学校で使用されるような机と椅子に座り、メンバーが一つの教室に集まっていた。フォントはソフトで丸さがあり、可愛らしい雰囲気。JO1とINIのコンセプトの違いはまだ明確ではないが、INIクラスからは爽やかさ、きらきら感、青春といったイメージが感じられた。

 INIは今回が初めての動画にも関わらず、マンネリ感が一切なく、コメント欄も高く評価するものが多かった。印象的だったのはテロップの多さ。INIは発言以外のテロップが非常に多い。本人が口に出していない「余裕」「すごい!」など表情から読み取れる感情もテロップとなっている。これはNiziUを輩出したNizi Projectでも使われていた手法だ。韓国ではよくある編集だという。以前、NiziUのファンを公言する指原莉乃は「最初は違和感があって見れなかったんですけど、見ていくうちにそれの虜になって、最終話は日本の編集の方で見たんですけど、物足りなくて、早く『テレッ』って出してくれ!って思うくらい癖になる」と話していた。まだメンバー1人ひとりを詳しく知らない視聴者にとって、感情の共有は親しみやすさにつながるのかもしれない。

 また、JO1の初企画を踏襲するのではなく、INIとして新たな企画を立ち上げたのは成功といえるだろう。2019年12月23日に公開されたJO1の「みなさまへ初めてのごあいさつ」は現在69万回再生(2021年7月22日時点)。2021年7月10日に公開されたINIの「INI | INIクラス Part1」は現在91万回再生。JO1がファンを作ってきたからこそ、INIの人気があるため、一概に比較は出来ないが、高評価数もINIの方が1万以上多く、良いスタートダッシュをきれたと言える。

この先の展開としては、リーダー決めも気になるところ。JO1は「みなさまへ初めてのごあいさつ」の1週間後にすでにリーダーを決めている。しかし、デビュー決定から1ヶ月しか経っていたなかったため、距離感が感じられる動画となっていた。現在のJO1を見ると、リーダーは與那城奨しか居ないと筆者は思っている。しかし、当時メンバーがそれぞれの特性を理解できていたかは分からない。今回、INIクラスでは、進行役がくじ引きで決定されていた。どのメンバーが仕切る能力があるのか、メンバーもファンも気になるところ。しばらくリーダーは定めず、動画や本格的なレッスンを通してリーダーを見定めていくのかもしれない。

 INIクラスはPart1とあるため、シリーズとして続くようだ。INIクラスは、Gyao!で放送されていた「JO1 HOUSE」を彷彿させる メンバーのわちゃわちゃ感がある。JO1とINIを抱える事務所「LAPONE ENTERTAINMENT」は設立から2年の新しい会社で まだまだ手探りな部分も多いかもしれないがJO1の動画の変遷を見ると、変化を恐れず、常にファンの求めているものに応えていこうとしている印象がある。JO1で培った経験値を、INIでも存分に生かしてもらいたい。また、今最も注目したいJO1のコンテンツは「PROCESS JO1」。こちらもINIクラス同様シリーズ化されている。進化を続けるJO1とフレッシュさが際立つINI。両グループのコンテンツから今後も目が離せない。

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