『ドラ恋 ~KISS or kiss~』最終話ーー演技ではない「本気のキス」を見せたのは?

 続いて、ののか(久保乃々花)が呼び出したのは……わく(京典和玖)だ。同じくののかを思うやす(藤林泰也)はわくが席を立つなり、「行ってらっしゃい」と握手し送り出す。やすの潔い男らしさ、わくが去った後、涙を滲ませるやすの頭を撫でるケイスケのさりげない優しさも相まって、ここで繰り広げられるサイドストーリーにも涙腺を刺激されてしまう。

 「生活しているうちに色んなわくを知って、わくのことを好きになりました。自分でもびっくりしてて、気付いたら思いが大きくなっていました。もしわくが私と一緒にいたいなと思ってくれる気持ちがあるなら、お芝居とかじゃないキスがしたいです」と告白するののかに「ここに来るまで色々考えてて、こういう言葉を言おうと考えてきたんだけど全部忘れちゃって」と言った後、「言いたいことはシンプルで、俺もののかのことが好きです。一緒に1話で主演を取ってから毎日ののかのことを想ってました」と真っ直ぐにののかを見つめながら言うわく。

 そして「ふぁ〜、緊張した」と脱力するわくの、“決めるところはしっかり決め”ながら“可愛さ”まで持ち合わせる二刀流ぶりはやはり破壊力が凄まじすぎる。結ばれた者同士のキスはやっぱり格別だ。途中でののかがわくの顔を両手で挟みながら頭を振ったりする“戯れ”もたまらなく可愛く絵になる。

 残るみやび(飯野雅)はずっと想いを寄せるやすを指名した。自分の想いが彼に届かなかった第4話のドラマの台詞をなぞり告白をする。そして「自分の想いとして(受け取って欲しい)」とみやびから“最初で最後のキス”をした。

 告白の辞退も出来たはずなのに、結果がわかっていても、自分の本音から逃げずに向き合ったみやびはどこまでも正直でかっこよくていじらしい。やすは「みやびへの想いが恋愛に発展することはなかった」と伝えるも、その後「色々あったね。ごめんね。楽しかった」と互いに抱き合う清々しいラストシーンを飾った。みやびもやすもこんな風に言い合える関係性を築けたのは、恋愛感情以外で絆が築かれていたからだろう。

 恒例の「卒業式」での澤田(育子)先生による一人ひとりへの手紙は、毎回涙なしでは見られない。今シーズン、全員があまりに魅力的なメンバー揃いで、最高な青春を見せてもらえたことを改めて本当に感謝したい。ここのところ毎シーズンコラムを書かせてもらっている筆者も例に漏れず、『ドラ恋』出身メンバーがどんどん活躍の場を広げていく姿を観るのが何よりの楽しみになっている。皆さんのこれからのますますの飛躍に期待しかない。

【最終話場面写真】ののか×わくカップルの成立後独占写真も

■佳香(かこ)
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好き。Twitter:https://twitter.com/Tominokoji

■番組概要
『恋愛ドラマな恋がしたい ~KISS or kiss~』
配信日時:毎週土曜夜11時~
配信チャンネル:ABEMA SPECIALチャンネル
配信URL:https://abema.tv/video/title/90-1510

(C)AbemaTV

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