リモート会議中に爆音で掃除機をかけても大丈夫!? ノイズが消える魔法のようなソフト

ノイズが消える魔法のようなソフトをレビュー

筆者宅デスクトップPCのPCI-Express3.0スロットに「DUAL-RTX2070-O8G-MINI」を装着。「NVIDIA Broadcast」を動かしてみる。

 まず、「NVIDIA Broadcast」アプリをインストールし、音声のマイクソース、スピーカーのオーディオソース、カメラのカメラソースを設定しておく。

 アプリをインストールした後は、リモート会議やリモート配信に使うアプリの「マイク入力」「オーディオ出力」「カメラ」を「NVIDIA Broadcast」に切り替えるのを忘れないようにする。

 なお、各アプリ(たとえばZOOMやDiscordなど)で独自のノイズ低減の仕組みを持っている場合もあるが、「NVIDIA Broadcast」を使用する場合はこれらはできるだけ切っておく。

 で、筆者の場合は、ZOOMとMicrosoft Teams、Skype for business(音声のみ)で「NVIDIA Broadcast」を使ったリモート会議を試す機会があったのだが……これが抜群の効果であった。

 とにかくマイクの音の拾いっぷりがすごい。

 わざと人の声を拾って、周りの雑音をキチンと無視した音が出るのだ。

 このうちの一回、ZOOMでのリモート会議に関しては、わざと会議中に席の背後で掃除機のスイッチを入れ爆音をあげてみたのだが、一瞬モーター音が聞こえただけで相手には静寂のなかで会話が進んでいるように聞こえ全く会議には支障がないという状態だった。

 さすがに胸元まで掃除機を近づけると、会話者の通話品質が落ちてくる(それでもモーターの音や風斬り音は拾わない)が、恐るべきノイズ除去性能だ。

 スピーカーの方も、かなりの効果で、わざとバリバリとポテチの袋を開ける音などを出してもらったのだが、これもやはり聞こえない。

 技術的にはAI技術とCUDAの計算力を利用したアプリと頭で理解はできていても実際に使ってみると「魔法」と呼びたくなるシロモノだ。

 RTX GPU搭載グラフィックカードは自体は数万円からするものなので、さすがにこのためだけにためらわれてしまうかもしれない。が、PCゲームなどにも興味があるのならば、NVIDIA製GPU搭載ビデオカードを検討してみてはどうだろう、と思える「オマケ機能」だ。しかしその実力は確かなものといえる。

■大和哲
IT&サイエンスライター。モバイルとガジェットとバーガーキングをこよなく愛しています。Web:http://ochada.net/Twitter:@deyamato

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