「一度使ったら手放せない」と話題のトラックボールマウスを体験してみた

ロジクール『M575』『MX ERGO』レビュー

 2020年冬に発売されたロジクールのトラックボール式マウス『ERGO M575』が人気だ。多くのガジェット系YouTuberやブロガーがトラックボール式マウスを導入している中で、得に目にする機会が多いのがロジクール製のプロダクトだ。

 新型コロナ禍の影響で在宅ワークを実施する企業が大幅に増え、デスク周辺の作業環境を向上できるアイテムの需要が高まった。PCモニターやワイヤレスキーボード等デスク周辺のガジェットが人気だが、トラックボール式マウスを導入するテレワーカーもかなり増えている印象だ。ユーザーによっては「一度使ってしまうともうやめられない」とすら言われるほどである。

 この記事では一度もトラックボール式マウスを利用したことがない筆者が初めてトラックボール式マウスを体験し、検証していく。

 今回はロジクールの協力を得て、昨年発売された人気機種M575とその上位モデルである『MX ERGO』をお借りし、合計5日間ほど使用した後に比較を行った。

トラックボール式マウスの使用感ってどうなの?


 では、まずはトラックボール式マウス自体の操作感をレビューしていこう。

 トラックボール式マウスを導入する際によく言われているのが「使い始めは操作しづらい」と言う点だ。一般的なマウスは本体ごと動かす事でマウスポインタを操作するため、そちらに慣れているとトラックボール式マウスの親指でボールをクルクルと回す動きに煩わしさを感じてしまうかもしれない。動作としては圧倒的にコンパクトだが、一方でこのボールの操作が一筋縄では行かないとの声があった。

 しかし結論から言ってしまえば、思ったよりもかなり使いやすいと思った。

 確かに、ある程度慣れるのに時間は要したが、マウスポインタを自由に動かすという基本動作に関しては少しの辛抱で使いこなすことができた。今回使用したマウスはトラックボールの動きも滑らかで、ポインタの操作にほぼストレスを感じる事はなかった。

 操作感で気になることがあるとすれば、ドラック&ドロップがしづらい点か。一般的なマウスの場合、左クリックをしながら腕を動かす事でドラック&ドロップができるのだが、トラックボール式マウスの場合は2つの操作を手だけで行う必要があるため、操作に若干違和感がある。

 特に筆者のように文書をコピペすることが多かったり、クリエイティブな作業をするユーザーにとって、完全に使いこなすに至るには若干時間がかかるだろう。とはいえ、その点に関しても使い込むだけで解決しそうな内容だ。

『M575』と『MX ERGO』を比較してみた


 トラックボール式マウスの使用感の良さに納得したところで、いよいよ2機種の比較をしてみよう。

 この2機の最も大きな違いの一つが、MX ERGOはマウスの角度を変えられる点が挙げられる。マウスの底にマグネット式の鉄板がセッティングされており、2段階の角度調整ができるのが魅力だ。

 角度を変えない状態でM575とMX ERGOを持ち比べてみると高さやフィット感に大差がないように思うのだが、角度を変更するだけでMX ERGOのフィット感が大幅に改善されたし、腕をデスクに密着させられるのでより楽だと感じた。

 また、どちらのモデルにもカスタム可能なボタンがついているが、M575が3つなのに対しMX ERGOは6つもカスタマイズできるのが特徴だ。特に動画編集などクリエイティブな作業をする際にカスタマイズボタンが多いのは魅力だろう。

 M575が電池式なことに対し、MX ERGOはMicro USB給電式だというのも特筆すべき点だ。一回のフル充電で最長4か月利用できるのも魅力だし、充電が切れてしまってもUSB充電しながら利用できるのは効率的である。

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