エゴサーチで身を削り、「金のため」なら固執しない……『さらばYouTube』の“最悪を最高に変える面白さ”

『さらばYouTube』の“中毒性”溢れる魅力

 「自爆芸」ーーそんな言葉が似合う最高に狂ったYoutubeチャンネルがある。それが「さらば青春の光Official YouTube Channel(以下、さらばYouTube)」だ。一見すると他の芸人のチャンネルと同じように自身のネタ動画をアップしたり、生配信トークや趣味動画、ドッキリ企画など、スタンダードなYouTubeチャンネルの様相を呈している。しかし、そんな普通の企画の中に、突如としてブチ込まれる“イカレた企画”の数々が、このチャンネルの中毒性を生み出している。

 さらばYouTubeの異常さを物語っている代表的な企画は、自分たちの名前をエゴサーチしてよりキツい誹謗中傷、罵詈雑言を見つけたほうが勝ちの「エゴサじゃんけん」だ。ルールの時点で「な……なぜこんな企画を……?」と困惑しきりなのだが、負けた方は勝った方のツイートに対してリプをしなくてはならないというオマケ地獄つき。しかもただ自分の名前でエゴサをかけるのでなく「さらば 森田 面白くない 嫌い」とワードを絞り自ら悪口のシャワーを浴びにいく、とんでもないメンタルだ。しかも自分たちだけならまだしも、第3回、第4回はバイク川崎バイクや野呂佳代といったゲストを招き、共に地獄へと落ちていく。

 この企画の恐ろしさ、それは「アンチが誹謗中傷をすればするほど内容が充実していく」という、まるで攻撃を受ければ受けるほど強くなるサイヤ人のような可能性を秘めているところにある。自分たちにとってなんの得にもならない要素を利用してコンテンツに変える力がズバ抜けているあたり、“底”から這い上がってここまできた彼らの地肩の強さを感じずにはいられない。

【新ゲーム】エゴサじゃんけん

 ほかにも、メールアドレスを自分のTwitterに晒して何通メールが来たかを競い合う「メアド公開チキンレース」、5本のうち4本が超低評価の映画の中からそれぞれ1本ずつ選び視聴しなくてはならない「2時間無駄地獄ゲーム」など、さらばの2人が身を削れば削るほど、それがとんでもなく面白いコンテンツになる。特に「2時間無駄地獄ゲーム」は「つまらない映画を面白く語る」というレビューの真髄が詰まっている最高の企画だった。他にもYahoo!ニュースに書き込まれたコメントからそれがどういったニュースなのかを当てる「Yahoo!ニュース《クソコメ》イントロドン!」など、最悪を最高に変える面白さが、彼らのチャンネルにおける最大の魅力といえるだろう。

ハズレ映画を引くと2時間無駄地獄ゲーム!!

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