自動走行車の試乗、東京を含めた世界の大都市で展開へーーMobileyeの新たな展開に注目

自動走行システム技術の三種の神器

 この自律走行システムが機能するためには、LiDAR搭載チップに加え、自動高精度地図生成システム「REM」と責任感知型安全論(RSS)の三技術の組み合わせが欠かせない。REMは、車に搭載されたMobileyeのカメラが撮影したデータを匿名データとして集めて分析し、リアルタイムのHD地図を生成していくという仕組みだ。これは運転している時の標識や道路表示を主に撮影しアップロードして高精度地図を作成することで、環境適応能力などを上げ、よりスムーズな自動運転システムの製造につながる。Mobileye製品は100万台以上に搭載されており、膨大なデータポイントは新しい自律走行システム実現可能に大きく貢献する。また、アルゴリズムにインテルの提唱した責任感知型安全論(RSS)の数式を組み込むことで、責任や注意事項に対する概念を理解させ、自動運転車を事故から守り、より安全に運転するために存在している。

実用的な自動運転の未来は近いのか?

 この試験運転の展開と同時に進められているのが、大衆市場での実用化に向けたロボットタクシーの運用開始だ。センサー技術スタートアップとして注目を集めているLuminarと提携を発表したMobileyeは、自身のSocの市場展開が安定するまでの期間(現在2年契約)、共同でロボットタクシービジネスを展開すると昨年発表しており、2022年に実用化する予定だ。今回の発表は近いうちに私たちの生活圏内での自動運転が実現するという、目の前の未来を垣間見せてくれた。

(画像=Mobileyeの発表より)

■mugiho
ニュージーランドの大学でマオリ文化の発展・都市計画・教育について学びながら映画、テック、文化芸術について執筆するフリーライターと翻訳家。人間観察をしながらたまにそれらについて書いたり撮ったりしている。

〈Source〉
https://techcrunch.com/2021/01/11/mobileye-is-bringing-its-autonomous-vehicle-test-fleets-to-at-least-four-more-cities-in-2021/
https://techcrunch.com/2020/11/20/mobileye-taps-luminar-to-supply-lidar-for-its-robotaxi-fleet/
https://www.geospatialworld.net/blogs/ces-2021-mobileye-partners-with-parent-intel-for-new-lidar-and-radar-tech-for-avs/
https://newsroom.intel.com/news-releases/ces-2021-mobileye-avs-on-move/
https://www.zdnet.com/article/ces-2021-intels-mobileye-touts-new-lidar-silicon-chip-for-autonomous-vehicles/
https://www.imobile.bz/
https://newsroom.intel.co.jp/news/intel-mobileye-offer-formula-prove-safety-autonomous-vehicles/
https://car.watch.impress.co.jp/docs/event_repo/ces2020/1229179.html
https://techcrunch.com/2020/11/20/mobileye-taps-luminar-to-supply-lidar-for-its-robotaxi-fleet/

 

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