新型コロナの影響で、オンライン学習とともに浮上する“デジタル格差”を埋める解決法

誰も取り残さないために……

 この試みは、コロナの影響などから社会経済格差に拍車がかかる中、その渦中にいる子供たちの未来のために立ち上げられたものである。学習教材はどれも教師たちが工夫を凝らしたものばかりだ。家でできる科学の実験を再現、趣味のギターを最大限に活用しながらアルファベットの発音の授業を行う教師、教師自身の子供達や猫と登場するものなど、幅広いジャンルのコンテンツが初等教育から高校生向けまで提供されている。これらのデジタル格差と呼ばれるものは、学区制などがある場合に地域性を伴うものであり、特に初等教育機関への影響が大きくなる。 低所得地域では場所によっては40%がインターネットにアクセスがないなど、オンラインで授業を行う状況にあってもそれがままならない状態だ。

 社会自体がデジタル化されていく中で、教育機関もそれに対応できる教育を提供せざるを得ないという現状問題もある。そんな中、安定した通信でより普及しているテレビを利用した学習コンテンツの配信は、子供たちのより平等な教育の機会を保障し、格差の抑制に貢献できるのかもしれない。

■mugiho
ニュージーランドの大学でマオリ文化の発展・都市計画・教育について学びながら映画、テック、文化芸術について執筆するフリーライターと翻訳家。人間観察をしながらたまにそれらについて書いたり撮ったりしている。

〈Source〉
https://www.nytimes.com/2021/01/03/technology/teachers-on-tv.html
https://www.fox32chicago.com/shows/we-still-teach
https://www.thirteen.org/programs/lets-learn/
https://www.theguardian.com/business/2020/dec/31/us-unemployment-december-coronavirus
https://www.nytimes.com/2020/10/12/technology/laptops-schools-digital-divide.html
https://www.nytimes.com/2016/02/23/technology/fcc-internet-access-school.html

 

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