iPhone 12 mini&Pro Max予約開始も生産が後手に 年末商戦で”混乱”生むか?

 11月6日に「iPhone 12 mini」と「iPhone 12 Pro Max」の予約受付が開始した。発売日は11月13日で、最初のローンチイベントから1カ月が経過している。コロナ禍の影響で生産が遅れているため、まず「iPhone 12」と「iPhone 12 Pro」を10月23日に発売し分散した。それでも待ち時間に遅れが出ており、様々な問題が発生している模様だ。

埋め合わせに旧モデルを大量発注

 iPhone 12シリーズの需要に供給が追いついておらず、これらの5G iPhoneの遅延を補うために、10月から年末年始にかけて2000万台以上のiPhone 11、iPhone SE、iPhone XRを発注したと『Nikkei Asian Review』は報じている(参考:https://asia.nikkei.com/Business/Technology/Apple-aims-to-make-2.5m-MacBooks-with-in-house-CPU-by-early-2021)。

 iPhone 12シリーズは、同時期に7500万から8000万台を発注しており、その約4分の1に相当するという。とりわけ「iPhone 11の勢いは引き続き、驚くほど強い」と関係者は述べる。

電源管理チップの深刻な供給不足

 またBloombergによると、AppleはiPhone 12シリーズ等、デバイス用の重要な電源管理チップの深刻な不足に直面しているという。追加のカメラ機能と5G機能により、iPhone 12の電源管理は特に重要だと『MacRumors』は伝えている(参考:https://www.macrumors.com/2020/11/05/iphone-12-facing-power-management-chip-shortage/)。

 これはiPhone 12シリーズの在庫に大きな影響を与える可能性がある。iPhone 12 Proは、Apple自社設計の電力管理チップに加えて、カメラシステム用にTexas Instrumentsの電力管理チップ、5Gモデム用にSTMicroelectronicsとQualcommのチップを使用している。

 電源管理チップの不足は、すでに供給が追いついていないAppleの状況に、さらにボトルネックを引き起こしており、休日時期の需要を満たせるか微妙だという。

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