iPhone12が「スーパーサイクル」を起こすかは価格次第? iPhone12 MaxのバッテリーはiPhone12 Proより大容量か
2020年後半の世界のスマホ市場に大きく影響を与えるiPhone12シリーズに関して、新たな観点からの考察が報じられた。また、物議を醸している同シリーズのバッテリー問題に関しても、新たな情報がリークした。
5Gをめぐる中国メーカーとの価格競争
台湾のテック系英字メディア『DIGITIMES』は28日、5Gスマホの価格設定に関する考察記事を公開した。その記事が注目しているのは、5Gスマホ市場ではiPhoneシリーズより先行している中国メーカーの動向である。
5Gスマホは韓国大手メーカーのSamsungだけではなく、Huawei、Oppo、Vivo、Xiaomiといった中国メーカーがすでに開発し市場に投入している。中国メーカーが5G市場に対して強気になれるのは、中国政府が同国内における5G市場の育成を強力にバックアップしているからだ。こうしたバックアップを背景にして、中国メーカーはハイエンド機種だけでなくエントリーレベルの機種も5G対応にして中国市場に投入しようとしている。エントリーレベルの5Gスマホが投入されれば、5Gスマホ全体の価格が下落して価格競争となると予想されている。
テック系メディア『phoneArena』は28日、上記のDIGITIMESの報道をふまえたうえでiPhone12シリーズの価格設定を考察した記事を公開した。DIGITIMESが報じているように、中国の5Gスマホ市場において急速に価格下落が進むのであれば、iPhone12シリーズは中国メーカー製5Gスマホとの厳しい価格競争にさらされるだろう、とphoneArenaの記事は指摘する。
周知の通り、巨大な人口を抱える中国市場はAppleにとって重要な市場である。しかしながら、iPhone12シリーズの価格設定によっては、中国製5Gスマホとの価格競争の影響により、当初の予想より同市場で苦戦することも考えられる。
既報のように、iPhone12シリーズの販売は5Gスマホが世界に普及するきっかけとなり、買い替え需要の大きな波である「スーパーサイクル」が生じると見られてきた。とは言うものも、このスーパーサイクルの大きさはiPhone12シリーズの価格設定に左右されるだろう。
iPhone12 MaxはiPhone12 Proより長く動く?
iPhone12シリーズに関しては、価格設定のほかにも懸念事項がある。同シリーズの一部の機種のバッテリー容量が、iPhone11シリーズを下回るという報道があったのだ。このバッテリー問題に関して、テック系メディア『wccftech』が29日、新たなリーク情報を報じた。その報道によると、ツイッターアカウント名「Komiya」という日本在住のリーカーが、数値が更新されたiPhone12シリーズのバッテリー容量をツイートしたのだ(以下のツイート参照)。
以上のツイートの信憑性は定かではないものも、注目すべきはiPhone12 Max(下位2機種のうち6.1インチモデル)のバッテリー容量2815mAhが、iPhone12 Pro(上位2機種のうち6.1インチモデル)の2775mAhを上回っているところだ。このツイートに続いて、Komiyaは「Q.なぜiPhone12 ProはiPhone12 Maxより小さいバッテリーなのか?A. なぜならiPhone12 ProはiPhone12 Maxより大きなカメラコンポーネントを持っているから」ともっともらしい理由をツイートしている。
一連のツイートをふまえて、iPhone12 MaxはiPhone12 Proより連続駆動時間が長くなるだろう、とwccftechの記事は述べている。